05/14の日記
22:51
狡い人 ㈡ 〜シカク〜
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そんな矢先、課長に呼ばれた
「 第5会議室に茶を持ってきてくれ 」
それだけの用件だった
私は、あの会議室は小規模だから… MAXでも10人
プラス何個か持って行けば足りるかな なんて
考えを巡らせ、お茶を運んだのに
そこには、奈良課長しか居なくて…
机に置いたお茶と、課長を交互に見て
不思議そうな私の 腕を掴み
「 で、男とうまくいってねぇのか? 」
引き寄せられ、課長の座るイスの前に立たされる
「 そ、そんなことは…
最後まで言葉にする前に、トンと押され
後ろにあった机に腰掛ける形になる
慌てて立ち上がろうとする私の足の間にグイッと身体を入れ込んできて
あられも無い体勢になるが、課長は特に気にする様子も無く
「 男と女の関係なんてぇのはなぁ 自分がした事がそのまんま返ってくんだよ 」
なんて言いながら、私のブラウスのボタンを1つ1つ外しだす
私は、なぜか拒否することもなく
その武骨そうなのに器用に動く指先をジッと見つめていた
「 そのまんまっ… て…? 」
疑問に思い、聞いた言葉にも その指は止まる事が無く
露わになった下着の下に入り込み 直に素肌に触れる
「 世の中なんでもgive&takeだ 」
ブラの下で、モゾモゾと動く手が卑猥で 思わず目を閉じた
途端、それを責めるように 頂きの中心を捏ねるように揉みしだかれ
「 あっ…んんっ… 」
思わず吐息が洩れる
「 いい声で鳴くじゃねぇか 」
舌舐めずりし
「 ちゃんと俺のやる事見てろよっ 」
オヤジ臭くニヤニヤ笑って
フロントホックを外しながら
「 おまえは、男に望み過ぎなんだよ 望んだ分だけの事、男にやってやってるのか? 」
その感触を味わうように、下から持ち上ながら胸をやわやわと揉まれる
その淫秘な手つきとは真逆な、真面目な話を ふわふわとする脳内で 必死に聞きとろうとするケド
なかなかそうはさせてくれない
胸に感じる冷えた感触に、思わず身体を引くと
「 逃げんなっ 」
勢いよく身体を引き戻され、腰掛けている机から落ちそうで 咄嗟に両手をついた
執拗にその頂きに舌を這わせ 益々硬くなる突起を楽しむように時々甘噛みされ
ジンジンと快感がせり上がる
「 俺にいわせりゃあ、何でも与えてもらうだけのつき合いなんてぇのは ままごとと一緒で そんなのは、ガキのつき合い方だ 」
時折口を離し、下から見上げてくる視線は 真剣そのもので
快楽との狭間で揺れる私を嘲笑うように
社服のタイトなスカートの裾から、もう一方の指が忍びこむ
「 やっ… 」
拒否の声を上げるも
「 やじゃねぇだろ ガーターなんて着けてやがって しっかり足開いとけ 」
なんて、グイッと両足を開かされる
ガーターは、たまたまで… こんな事を期待していた訳じゃ
そう反論したいのに
その下着は、容易く侵入を許し 下着のワキから入り込む指に、息を詰めた
カタチをなぞるように、そっと上下した後
一層敏感な部分に触れ
「 あんっ… あぁっ… 」
自分が上げてしまった大きな声を、慌てて手の甲で塞いだ
胸への愛撫も変わらずで ピチャピチャと鳴る音が恥ずかしい
両方の刺激に堪えかねて
課長の首に縋りつくように腕を回すと
「 おめぇ、凸(でっぱってる)トコばっかで感じてんじゃねぇよ 」
意味が分らなかったが
ちょっと腰を浮かせろ なんて言いながら
私の下着を剥ぎ取り
「 女はなぁ、凹(へこんでる)とこで感じるんだよ 」
密壺へ指を差し入れた
「 あぁっ…ぁんっ… 」
何度か出し入れしていた指がピタリと止まり
「 弄りずれぇ 」
と、課長の肩に足を掛けさせられ
凄い格好のこの体勢が恥ずかしくて
なんとか身体を捻るが
私の中に入り込む指が、奥を撫で
「 はぁぁんっ… 課長… 」
思わず上体が仰け反り腰が浮いた
それを、しめしめとでも言うように
指の動きが大胆になる
「 課長じゃねぇ、シカクだ 」
子供を叱るように窘められ
「 シ、シカク… んっ、あぁっ… 」
呼ばれた名に満足したように、ニヤリと笑った後
「 凸(でっぱってる)ところで感じるのは、男の役目なんだよ
女は、ここで感じんだ 」
指が増やされ、腰が浮き上がってしまう
「 恋愛もSEXも一緒だ 自分が気持ちよくなりたかったら 相手も気持ちよくしてやれ 」
私から抜いた指を、べロリと舐め
おめぇ甘いなぁ なんて言いながらも
「 どっちかが損したり、得したりするのは 恋愛とは言わねぇんだよ てめぇが相手を大切にしてねぇのに、自分だけ大切にしてもらおうって根性がダメなんだ 」
私には、耳が痛い正論を口にして
そのギャップに戸惑いながらも、流されている私
課長と、こんなところで こんなコトして…
今更ながら、羞恥心が込み上げる
そんな私を見越してか、課長は私の頭を引き寄せ耳元で囁く
「 おまえは、オヤジに好き勝手されてるだけで おまえに非はねぇ… 」
それだけ言うと、胸元のネクタイをシュルシュルと外し
「 目ぇ閉じろ 」
私の前髪を掻き上げ、瞼にキスをすると
そのネクタイで目隠しをされた
私の腰をゆっくりとずらし 腰掛けていた机から人肌に触れる
それが、シカクの足で 私の中に入り込もうとしている硬いものがシカク自身だとスグに分った
ゆっくりと、押し開くように進んでいくその質量に私の内が圧迫され息もできない
視覚が遮られている分、繋がっている部分がよりリアルに感じらて
「 もうちょっとだ、力抜けっ 」
そんな事言われても、自分では儘ならず
初めてな訳でもないのに… こんな…
シカクに翻弄される自分の身体
今まで知らなかった様々な感覚に 脳がついていけない
シカクの全部入ったぞ と言う言葉と私の悲鳴がリンクする
最奥のもっと先 自分でも知らなかったその先を突かれ
全身が震えた
ぼんやりとする意識の中で
「 1人だけ…イッてんじゃねぇよ… 」
弾む息で叱られ
自分が、イッたんだと分った
私は、過去のSEXでイッた事が無い
それは、私にとって 凄く高い壁で なかなか克服できないコトだった
なのに、今 軽々とそれを越えていて
自分で自分が一番驚いている
なのに、またせり上がってくるサッキと同じ感覚に
「 やっ… シカク… つっ もう、ダメ… 」
肩口で、イヤイヤをするように額を擦りつけるケド
「 ばかやろう… オヤジは… しつこいってのが… セオリーなんだよっ… 」
汗を滴らせニヤリと笑って
私は、もうシカクの首に縋りつく事しかできなくて
視界に入ったハイヒールが
あっ… 脱げそう…
それが、最後の記憶で
気がついた時には、社の仮眠室だった
それから、私とシカクの密会は 社内の至る所で行われ
「 俺の言う事を実践してりゃあ、男がおまえをホッとか無くなる 」
毎回同じ事を言われた
「 そうかなぁ… 」
疑心暗鬼な私に
「 それでもダメなら、そんなヤツ捨てちまえ そんな男に、大事な熟れ時のおまえを捧げる事はねぇ 」
なんて力説した
シカクの言う通り、彼との関係はうまくいき
プロポーズされるまでに、そう時間はかからなかった
それと比例するように、シカクとの逢瀬は減っていき
私が、会議終わりのシカクに 結婚式の招待状を渡す頃には
数ヶ月に一度 程度になっていた
それを淋しいと感じる自分と、彼とのこれからを夢見る自分が鬩ぎ合う
割り切れない気持ちを立ち切る為に差しだした封筒の中身も見ずに
「 良かったな… 」
頭をクシャクシャと撫でられ
何か言おうと思うのに
どの言葉も陳腐に思えて
何も言えなかった…
「 そんな顔すんな… 手放せなくなるじゃねぇか… 」
― 狡い人 ―
最後まで、優しいだなんて…
end
このシカクSSは、仲良くさせて頂いてる
『春雷』のカズナさんが描かれた
〜雄シカク〜に触発され突発書きしたSSです
突発にしては、長くなってしまいましたが…((汗
カズナさんの画につり合うといいのですが…
↓ カズナさんのサイトです ↓
ぜひぜひ素敵画にニヤニヤして下さい
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