05/03の日記

21:55
バカップルイチャイチャ篇〜イルカ大ピンチ カカシ×イルカ
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カカシの戸惑い〜の続きです






あの、有名な はたけカカシ に告白されたのがついこの間


変わっているとは、思っていたが


カカシさんは、一度他人を許容すると タガが外れるようで


忍務の無い時は、毎日のように俺に逢いにきては


ダダ洩れる程の愛を口にする


よくもまぁ、恥ずかしげもなく… とも思わなくも無いが


毎日毎日 聞かされていると、慣れてくるもので


最初は、なんかの冗談かと思っていたものの


こんな平凡を絵に描いたような俺に、はにかんで頬を染め好き好き言われ続けると


だんだんと、情に絆されてくるもので


今では、そのデカイ図体も 可愛く思える気が…


イヤイヤ、そもそも俺は カカシさんを親しい友のように許容したつもりだった


『 いいですよ 』と言ったのは、アカデミーの生徒を受け入れるような そんな感覚で


なのに、当のカカシさんは 全く違って…


俺は、正直戸惑っていた



夜のアカデミー教員室


残っているのは俺ダケだからといって


握った手をスリスリしながら、俺にピッタリと寄り添ってくる


こんな風にスキンシップを過度に求めるのは、その生い立ちゆえの事なのだと


そう自分に言い聞かせていても、通りすがりに抱きしめられたり、あわよくばオデコや頬にキスしようとしたりなどは日常茶飯事で


どう対応したら良いのか困ってしまう


最近では、すっかりウチに入り浸りなカカシさんにばかり構ってもいられず、持ち帰った仕事をしている時も


背後から俺の肩に顎を乗せ一緒に答案をのぞき込んだり


強引に机に潜り込み、膝枕をしようとしたりするので閉口する


深い溜息の後


「 カカシさんは、人に触れる事が 好きなんですねぇ 」


そう言ったら


「 イヤ、俺 人に触るのも触られるのも 大嫌い なるべく関わらないようにしてるぐらい 」


飄々とした顔で答えた


「 え?! あの通り名は? 」


思わず口をついてしまった言葉に


「 ああ、とっかえひっかえ女を変えてるだの 何人もと付き合ってるだの 飽きたらポイ捨てだの とかの噂ねぇ… 」


嫌、そこまでは知らなかったが…


「 若い頃は、そんな事もありました 噂程酷くは無いですが 結果的にそうなっちゃったり そんな望まない状況に陥っちゃったり とかは… 」


急に俺に向き直ると


「 でも、やっぱり 触れられる事に嫌悪感が拭えなくて ここ何年かは、ずっと一人でした 」


誓ってホントですなんて、聞いてもないのに真剣な顔して


こんな普段の冷静沈着ぶりとは全然違うこの人を知るたびに


俺は、なんだか この人が 愛おしく思えてくるのだ


問題は…


毎夜、押し倒されるこの状況を


いつまで、誤魔化し誤魔化し 乗り切れるかだ


「 イルカ先生… 好きです… 」


今日も肩を押され、ベットに倒れる


何度見ても慣れないその端正な顔立ちに


流されてもいいか… と一瞬思わないでもないが


寸前の所で、男としてのプライドがギリギリ思い留まらせ


「 カカシさん… 俺たちまだ… 」


躊躇いがちに告げると


カカシさんは、毎回 少し寂しそうな顔をした後


俺の額にキスをする


そんな顔されると、許してもいいか… とグラグラと揺れる俺は


カカシさんの事を言えないぐらい、そうとう重症だと思う


だって、考えてもみて欲しい


あの、無駄に綺麗な顔で あの無駄に良い声で 耳元で囁かれたら


落ちない人はいないと思う


普段のカカシさんは、スカした覆面野郎だが


俺の前だけ、こんな顔を見せる


悪い気はしない…


むしろ、庇護欲と言うか 守ってあげたいとか 分かってあげたいとか 受け入れて包み込んでやりたいとか


俺が、思いだしても おかしく無いと思う


捨てられた子犬のような目をしたカカシさんの頭を引き寄せ


自分の肩まで導くと、そのフワフワとした後毛を撫でる


「 イルカ先生… 好き… 」


スリスリと額を擦りつけてくるカカシさんに


野獣を手懐けるとは、こんな感覚なのかもしれない…


正直、教え子達に抱くようなそれとは別の気持ちが
日増しに増してきている事は事実で


こんな、甘えたな写輪眼のカカシ…


ぎゅっと背に腕を回し抱きしめると


俺の頬に触れていたカカシさんの耳が熱をもつ


「 俺… 必ず イルカ先生の所に… 帰ってくるから… 」


とぎれとぎれに吐き出される言葉は、とても弱弱しく


この人らしくなくて


その背をそっと撫で


「 待ってます… 」と言うと


カカシさんの腕に力が籠った


「 ホントに… あなたという人は… 」


俺が絆される日は、近いような気がして 溜息を吐いた








end

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