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04/17(Sun) 20:30
ガンダム

 ええ、ええ。ありもしない幻想に身を躍らせていたのは、他でもない、私自身でありました。私は、太平洋戦争末期、母の生家に疎開しておりました。そこは酷いところでありまして、不衛生だし、治安は酷いし、何より善良な人々の心が荒みに荒んでいました。私が挨拶をしようと手を上げれば、子供達はすっかり怯えてしまって、家屋の縁の下の潜り込もうとします。空襲で煤だらけになってしまった、その縁の下に潜り込んで、子供達は濁った目で、じっと私を見るのです。大人達も皆、何かに怯えたように、始終辺りをきょろきょろ見回しておりました。偶にバラバラと戦闘機の音が聞こえると、人々は皆、肩と首を竦め、まるで亀のようになって、ほとんど狂ったようにして、蝿のように素早く自分の家(うち)へ帰るのです。私は、そんなところで戦争期を過ごしました。

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