月夜の旅人

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『…やっと追いついたか』


「ああぁあ!!!」


レイが見つめる先には鳥にくわえられ大声で叫んでいるルフィの姿がある。


『…!』


レイが呆れた視線をルフィに送っていると、そんな彼がいるほうに砲弾が飛んでくる

そして…

ドォオォン!!!


『…あ』


レイはルフィに砲弾が当たるのを暢気に見ていたが、すぐに落下している、ルフィの元へ急いで向かう


「おぁ―!!!」

ひゅるるるる…





ズドォオォン!!!


「「うぉおっ!」」


「きゃあ!!」


ルフィは追いかけられていた女と
女を追いかけていた三人の男の間に落ちた


「ひ…人が空から降って来た!!」


「何…?」


「何で砲弾が飛んでくるんだ!?くっそ―」


『……死んでないだろうな…』

その場に駆け寄ったレイは砂煙りが晴れるのを待つ。


煙の中からルフィの声がする

…そして


「あ―助かった!!」


「うわっ生きてる!!!」

ルフィは呑気にゆっくりと起き上がった。
それを見てレイも静かに彼の元へ近寄る。

『…ルフィ』


「!!(なんて綺麗な人なの!!??男!?女!?)」

レイはそこにいたオレンジ色の髪の女から視線を感じるのに気がつく


『…なんだ』


「いっいえ!何も!!」


『…立てるか?』


「え?…あっ!」


レイは座りこんでいるその女の腕を掴み立たせる


「あっありがとう!」


『…いや』


レイにそう言われた後、その女はルフィを見て何かを思いついた顔をする

「お…!!親分!!
助けに来てくれたのね!?」


ガシッ


『…?』


女はそう言うとレイの腕を掴み…


「後は任せたわ!!」


一気にルフィを追い越しレイを連れて走っていく


「レイ!!?」


ルフィが驚いたようにレイの名前を呼ぶ


『…』


レイは抵抗しようと思えば出来たが、それをせず、その女に大人しく連れて行かれる


「貴方、抵抗しないの?」

『…抵抗してほしいのか?』




質問に質問を返すレイにナミは何を思ったのか少し笑うとそのまま手をひいて走り続けた……




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