月夜の旅人

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「なるほどね…」


『…(捕まえた後どうやって降りるか考えてないな、あいつ)』


ゾロが感心したようにルフィを見上げる中、レイは呆れたようにルフィを見る


だが…


パクっ


「はっ!」


「は!?」


『…あー、』


ルフィは自分の頭をその鳥にくわえられ身動きが出来なくなってしまった

そして、そのまま…


「ぎゃ――!!!
助けて――!!!」


「あほ――っ!!!」

遠くまで飛んで行ってしまう




『…この先、とてつもなく不安だ』


まったく、その通りである


「一体何やってんだ!てめぇはぁ!!!」


ゾロはそういいながら船をしっかり漕ぐ


『…ゾロ、おれはあのバカを追いかけるから船頼む』

「どうやって…?…っ!!?」


ゾロがレイを見つめたときにはすでに彼は凍らせた海の上を軽やかに走り抜けていた。


「はっ!?おい!?
レイ!!??


………はぁ」

ゾロはすでに遥か向こうにいるレイを見つめガクッと肩を落とした。

「……つか、何でもありだな」

風を発生させたり、かと思えば今度は海を凍らせている。

あれも船長と同じ“悪魔の実”の能力なのだろうか…?


「ま、いつか話してくれるだろ…」

まだ信用されていないことはわかっている。
だからこそ彼が自分を少しずつでも信用してくれたらきっと話してくれるだろう。



ゾロはレイが進んでいった方向を静かに見つめ、船を漕ぐ手を動かした。





丁度その頃…港に像を船頭にした巨大な海賊船を留めたある町では…



「待て貴様ぁあぁ!!」


「泥棒女ぁ海図を返せぇ!!!」


三人の男に一人の女が追いかけられていた…



「ハッ…ハッ…やっと手に入れた!
“偉大なる航路”の海図!!」


「クソッ!!早く取り戻さねぇと、おれ逹の命も危ねぇぜ!!」


「船長の砲弾で死ぬのもゴメンだしな!」




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