月夜の旅人

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「せめて跡形もなく消えてくれ!!!」


ギンはトンファーを回転させ、
押さえているサンジに攻撃を仕掛けようとする


「「「ハハハッ!!
やっと普段の総隊長に戻ったぜ!!

頭蓋骨粉砕しちまえ!!
ギンさん!!!」」」


「「「サンジ〜〜〜〜〜っ!!!!」」」


クリークの部下たちは調子に乗りギンにそう言い、コックたちは焦りながらサンジを呼ぶ…


「…プッ!」


だがサンジは慌てることなく、ギンに向かって加えていたタバコを吐き出す


「!うっ!!!」


ギンはサンジに武器を振り落とそうとするが、タバコが顔に当たり、サンジにスキを与える


サンジはその間に顔を引っ込め、抜け出しそのまま倒立の形をとる


ギンの武器はサンジに当たることなく、床に当たる


「!」


サンジは足を下ろすと、そのままギンの顔を蹴る


ギンは血を吐くが、サンジの横腹にトンファーで打撃を与える


「ぐフッ!」


ドドォ……!!


サンジとギンは同時に床に倒れる



「「「あ、あのコック!ギンさんに一撃かましやがった!!

ま、まさかギンさんまでやられやしねぇだろうな」」」


「フン…バカどもが奴の戦闘に何の心配がいる…!!

てめぇら その目で今まで何を見てきたんだ」


「「「首領…!!」」」


「ギンはおれが見込んだ冷徹な“鬼人”だ

その冷徹さは、あそこにいる“氷華”に引けはとらねぇハズだ…」


クリークや部下たちはゼフたちの方にいるレイを見る


『…』


レイはちらりとクリークを見つめたが、すぐに視線をそらしギンとサンジの戦いを見つめた。


「だからこそ総隊長の座を与えた

すぐに本性を見せるさ」


「「そ、それもそうだ

あの人は敵が泣こうがわめこうが容赦なくなぶり殺す
情のかけらもねぇ“鬼人”なんだ!!」」


クリークとその部下たちが話ている中…

サンジは横腹を押さえ、起き上がる


「…!!」




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