月夜の旅人

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「――で?
あの島と家は何なの?」


「…幻だろ」


『…』


「じゃあ これは?」

メリー号の目の前に巨大なイカが現れた


「「大王イカだ!!!」」


「レイっ!!なんとかし…っ」


『…静かに』


ナミはレイに助けを求めようとするが唇に人差し指が当てられ反射的に黙り、
呆然とそれをした彼を見つめるしかなかった。

そのレイはというと、島から人の気配がした為、視線はそちらを向いていた。


とその時…


ドド ドッ!!!


「「「!!!?」」」


直後、大王イカは槍に刺され海にプカプカと浮く


『…(槍か…)』

ナミの唇から触れていた指を離した彼はただ無言だった。

槍についている綱は島にある家から伸びていて、大王イカは身体に槍を突き刺したまま…ズルズルと引きずられる……


「人は居るみてぇだな」


「人だといいな」


『…、どうした』


ゾロとサンジは警戒しているのをよそに、レイは自分に左右から抱きついてくるウソップとナミに優しく問いかけた。

「な、なぁ!レイっ!
あんなんがすげぇたくさんまだ出てくるのか!?

ルフィのやつはどこにもいねぇしよ…っ」


「レイ〜!もうイヤ帰りたい…」


『…大丈夫だから、泣くな』


自分に抱きつきながら泣くウソップとナミにレイはそう言いながら二人の頭をポンと撫でる





一方ルフィはというと…


「な…

なんじゃこりゃ!
何でクジラに扉があって…通路があるんだ…」


クジラが海に潜ろうとした時、とっさにクジラについていた扉に入って助かったルフィは通路で立ち尽くす………





「船…」


島にある家の住人と思われる人物がメリー号を見つめる


「撃つか!!あの島大砲ドカーンと…!!!」


『…やめろ。
そんなことに武器を使うな。
無駄な争いを起こしかねない』


「!けどよ…」


「待て!!誰が出てきた!!」



サンジが指差した方向に確かにその人物は姿を現す…


「花だ!!!」


「花!?」


『…人間だ。よく見ろ』


その島の住人と思われる人物は花のような髪型をした老人だった


「本当だ!人だ!」





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