月夜の旅人

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「なぁ!!

雪はまた降らねぇのかな―!!」


「降らないこともないけど 一本目のあの海は特別なのよ


リヴァースマウンテンから出る七本の磁力が全てを狂わせていたから」


『……』


レイは無言でビビの話を聞いていた。


「……だからって気を抜かないことね

一本目の航海ほど荒れ狂うことはまれだけど。
普通の海よりもはるかに困難であることには違いない
決して この海をナメないこと。
それが鉄則!!」


ビビは真剣な表情でそういうが…


「おい!!
野郎ども!!おれのスペシャルドリンクを飲むか!!?」


「「「おぉ―――っ!!」」」


「…」


寛ぎ誰も話を聞いていないルフィたちにビビはいらっとくる…


「いいの!?こんなんで!!!」


『…いいも何も、あれがあいつらだ。』


「そうそう、いいのよ
シケでも来たらちゃんと働くわよあいつらだって…
死にたくないもんね

それにいざとなったら…」


グイッ…


『…おい…』


「レイがどうにかしてくれるもの」


ナミはレイの腕を自分の腕と絡めてそう言う…


『…離せ』


「照れちゃって

まっなんとかなるわよ」


ナミはそう言うとサンジが作ったドリンクをビビに渡す


「…それはそうだろうけど、なんか気が抜けちゃうわ」


ビビの目にジュースを飲みながら談話している男四人とカルーの姿が映る


『…それぐらいがお前にはちょうどいいだろう』


「悩む気も失せるでしょ こんな船じゃ」


ナミはニッと笑う


「…えぇ ずいぶん楽。」


ビビは気が抜けたのか、笑顔を見せる




『…いい加減離せ』


「はいはい、わかったわよ…
本当レイは照れ屋なんだから」


『…照れてない』


ナミはレイの腕を離し、ジュースを渡す


レイはほんのり頬を赤らめナミからジュースを受け取る


「…?(照れてる?あれで?)」


ナミから見れば照れているように見えるらしいが、ビビには全くその変化がわからず、首を傾げた




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