月夜の旅人

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『…?どうした』


「!《ビクッ》あっ…いえ」


視線を感じたレイはビビにそう言い、ビビはどこか怯えたように返答する


『…』


自分に怯えるビビが少し気になったレイだが、気にしても仕方がないと考え、視線をそらした


「フフッレイは普段はこんなんだけど、からかうと面白いのよ!」


『……は?』

「そっそうなんだ」


『…』


ナミとビビがそんな話をしていると…



「おい みんな見ろよ!イルカだぜ」


「おぉ」


「わぁっかわいい…」

遠くにイルカが見えそれを見る船員達だが……


だんだん接近してくるイルカは…



「「「デカイわ――――っ!!!」」」


「逃げろ――っ!!」


『…』


船員達がバタバタと走り回る姿をレイは静かに見守る






「間違いない!!
サボテン島と引き合ってる私達の次の目的地は


あの島よ!!」


「「あれかぁ〜〜〜〜っ!!!

“偉大なる航路”2つ目の島だぁ〜〜〜〜っ!!!」」


「気をつけなきゃ、ミス・オールサンデーの言っていたことが気になるわ」


「か、か…!!怪物でも出るってのか!!?」


『…出たらその時だろ』

「でっ出てからじゃ遅ぇだろ!?」


「そろそろ食糧を補給しねぇとな
この前の町じゃ何も貯えてねぇし

…っつっても
おい、こりゃあまるで秘境の地だぜ…

生い茂るジャングルだ」


「そんなかわいらしい名前の土地には見えねぇぜ?」


「ここが“リトルガーデン”!!

どの辺がリトルなんだ…!?」


「…大体見てよ!!こんな植物私 図鑑でも見たことないわ」


ナミがそう言った時だ


ギャアッギャア!!


何かの鳴き声が聞こえた


「きゃあ!!レイ〜」


『…大丈夫だから泣くな』


抱きついてくるナミの頭をポンポンと撫でながらレイはそう言う


「ナミさんったらかわいい

大丈夫さ ただの鳥だよ

そしてここはただの密林心配ねぇ!!」





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