main2
□愛しさ
3ページ/5ページ
「!!これ、あの男の銃!」
鴇さん弱ってるし、使うっきゃ…ないよね!!
「鴇さん!避けて!!」
「!」
俺は鴇さんを助けるんだぁ!!!
バァン!!
男はぶざまに倒れた。
「い…っ、いってぇ〜!!鴇さん!大丈夫ッスか!?」
「あぁ…。悪いな斉藤、右腕を怪我してな、上手く力が出せなかった…」
鴇さんは何も悪くないのに、何て俺は思いながら、鴇さんに笑いかけた。
「鴇さんは何も悪くないっす!それに、何でもかんでも自分だけ背負うのはよくねぇっすよ!」
笑顔で笑いかける斉藤に、心が揺らぐ…。
何でこいつはこんなにも純粋なのだろうか?
「…斉藤…」
俺の気持ちは……
もう…
抑えられない……。
「え…鴇さ…ン…!」
美柴は斉藤にキスを落とした。
斉藤の目は動揺している目をしていて、何だか可愛いらしく思えた。
「ハッ…ア…!と…鴇さん…?」
「斉藤…。返事…」
「…へっ?あ…!!///あ…あの…、俺…鴇さんが……好き…ッス…!!」
「!本当か?」
「///は、はいっ。で、でも…中条さんも好き何です…」
「……は?」
何だそれは?
つまり斉藤が言いたいのは、俺の事は好きだが、中条さんも好きだって事か?
…斉藤…、お前は……
馬鹿か?
「とっ、鴇さんっ!!聞こえてるッスよ!!」
「あ、あぁ…すまない」
「だから俺っ…、どうしたらいいのか分かんないんッスよぉ!」
斉藤は瞳に涙を溜め、上目使いで美柴を見上げて来た。
そんな斉藤に心が揺れる美柴だが、相手はあの中条。自分がもちろん勝つつもりだが、お互いを好きだと言われると、どう対象すればいいのか手がつかない所だった。
「そうか、斉藤は俺の事も好きだったんだな」
「うっわ!!なっ、中条さん!?」
いきなり湧いて出てきた害…、中条さんは、斉藤に抱き着いて来た。
相変わらず、俺の気持ちを知っていて最低な事をする人だな…。
「で?美柴よぉ、どうする?」
「俺はアンタ殺してでも斉藤が好きだ」
「とっ、鴇さんっ!?」
「それはこちらの台詞だな。俺もお前殺してでも斉藤が好きだよ」
「な、中条さんまでぇ!!」
お互いの意地の睨み合い。
だがこれも愛しの斉藤の為、互いに譲る気など全くなし!