NOVEL2<R>

□特別なお勉強
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「だからぁなんでそうなっちゃうんさ」

「うるせぇ」


かりかりと軽やかな音を立てて直されていく答え

「ここはこの式使うんさ」

「なんでだよ」

「……さっき説明したけど」

「そうじゃなくて、なんで休みに勉強しなきゃなんねぇんだよ!」

「俺だって休みなんだから遊びたいさ、でも分かってる?来週試験だよ」

「分かってる」

「ユウがいっつも赤点ぎりぎりなんも?」

「……分かってる」

「じゃ、大人しく勉強するさ」

「ちっ」

苛立つ自分を抑え問題に向かう神田



毎日会っているのにほとんどしゃべるなんてできないから
休みくらいはのんびり過ごしたかった

というのも神田とラビは同じ高校に通う生徒と教師だ

理由あって今二人は一緒に住んでいる

惹かれ合うものもあり、あっという間に付き合い始め、今では深い仲にある



かりかり

「できた」

「ん、どれどれ……………………ユウ」

「なんだ」

「やる気ある?」

「なっなんだと!」

怒りに立ち上がる神田


「全部不正解、今言った公式もめちゃくちゃになってるさ」

「っ〜〜〜!?///」

「まったく…体ばっか鍛えてるから頭まで筋肉になっちゃうんさ」

「うるせぇっ!」

しかし、このままではまずいことを本人は一番わかっている

というのも、もうすぐ神田は国体に出場予定なのだ。いくらなんでも赤点をとって補習を受けていたのでは大会には出られない

だから不本意ながら分野外の教科をラビに教えてもらっている


「頭でわからないなら無理やり体に叩きこんでみるさ?」

「っ…望むところ」

少々痛い思いをして刻んだほうが覚えるかもしれない

安易に答えた神田にラビはにやりと笑った




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