NOVEL4
□にゃんだとうさぎ
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「うん、けんかばっかしてる」
情景を浮かべてラビは苦笑する
にゃんだには喧嘩と映るのも無理はない
「そうさね、でも自分を否定して喧嘩しあえるってのは幸せなことなんさ。ユウには俺みたいに受け入れる奴とアレンみたいに反発してくれる奴の両方必要なんさ、だからたぶん嫌いだろうけど仲悪くないさ」
ちっと難しかったか
「けんかするほどなかがいいってやつだな」
「あ、ああっに、にゃんだすげぇな…賢くなったな」
正直、こいつからそんな難しい言葉が出てくるとは思わなかった
ラビはにゃんだの頭をやわやわと撫でる
にゃんだは少しくすぐったそうに目を細めた
「らびは…おれのこと好き?」
「好きさ!」
くりっと瞳をしばたかせ首を傾ける仕草は犯罪的に可愛い
「じゃあユウは?」
「…好きさ」
あっ
にゃんだは動物の本能からか人の気持ちには敏感だ
ラビの好きの違いにもすぐ気付いた
「らびはユウが好きだからおさかんするのか?」
「そうさね…」
「たのしい?」