NOVEL6

□蕎麦禁断中毒
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食堂にて可愛い黒髪を発見

「おーいにゃん…」

がし

「ん?」

「今近づかない方がいいですよ?」

「アレン、どうしたんさその傷」

アレンの頬には三本の傷が入っていた


「今朝引っ掛かれたんですよ」

「にゃんだに?そんなことするやつじゃないさ」

「ちょっと事情がありまして」


丁度食事も終わったようですたすたと歩いてくるにゃんだ

ピリピリと殺気が漂う

「た、確かに…なんか危険さ」

「神田はどうですか?やっぱり不機嫌?」

「は?なんでユウが関係あるんさ。ユウの不機嫌はいつものことさ」

「そうじゃなくて…」


「ごめんねぇ、まだ来てないのよん。明日には確実なんだけど」

「そうか、わかった」


カウンターで何やら話す神田とジェリー

しばらくして神田の手にはうどんがのった丼があった

「あれ、ユウ蕎麦は?」

「切れてるらしい、仕入れに不備があったそうだ」

「へぇ珍しいさ」

「はあ……ムカつく」

びくっ

「あの、ユウ」

「ああ?」

「いえ、ごゆっくり」


なるほど、にゃんだの不機嫌はこれが理由か

というかあの二人の蕎麦はすでに中毒か?




部屋に戻るとにゃんだが待っていた

「ユウ、今日泊めて」

「はあ?なんでだよ」

「だって……きょうあれんひっかいちゃったし…おこってるから」

「引っ掻いたって…なんかされたのかよ」

眉をよせる

「ううん、なんか…いらいらしてて…つい」

「…はぁ…お前もかよ」


神田はおもむろにに立ち上がりお茶を煎れる


ほわほわ湯気がたつ


「このにおい…」

「蕎麦茶だ」

「そばちゃ?」


きらり瞳が輝く

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