NOVEL1
□にゃんだとあめ
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あーめあーめふーれふーれ
教団は雨模様
ぽたぽた滴る雨水
ビニール膜にあたる雨音
長靴に跳ねる雨
「あれん、かいものおしまい?」
「ええ、すいませんつきあわせちゃって」
「にゃ?いいよ。あめのおでかけはじめてでうれしい」
「そうですか…よかった」
あんまりよく降るからと着せた合羽
コムイの悪戯心からなぜか兎耳つき
傘もおそろいの兎
可愛い
普段猫の彼だが兎も案外似合うかもしれない
少しよこしまな考えを持ちながら帰路につく
「にゃんだ」
「なに?」
「また雨の日にお出かけしましょうね」
「うん」
にゃんだは嬉しくてぴょんとひととび
ぱちゃんと雨水が可愛らしく跳ねた
【END】