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□Sunshine After the Rainy Day
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…なんてこと。

確か昨日の夜は雨で、それで朝起きても雨で。
もうユーウツで仕方なくて、そんで学校に来てもやる気なんかでるわけないし、速攻でふて寝した。
…うん。いやまあ、いつも寝てるんだけどさ。
けど今、窓際から降り注ぐ明るい日差しはなんだろ。
眩しくて自然に目が細くなっちゃうのは何でだろ。
目が覚めたら寝る前の雨が嘘のような快晴なんて、まるで魔法じゃんか。

こんな良い日はめったにないよ。
じっとなんてしてられない!









Sunshine After the Rainy Day




「おい、ジロー?」
朝からいつにも増して眠たげで、席に着くなり爆睡を始める幼なじみにも慣れた跡部だったが、突如として顔を上げぼーっと窓の外を見上げる様子に訝しげに声をかける。
教師も既に慣れっこなのかジローに関しては何も言わない。が、しかし起きたのならば話は別だ。今は一応授業中、なのだから。
小声の問いかけに応じない相手に秀麗な眉を顰め、さっさと覚醒しろとばかりに後ろからシャーペンの背でつつく。
すると小柄な身体はバネのように起きて、盛大な音を立てて椅子を倒し立ち上がった。



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