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□僕らの距離
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越前自身もそれを聞いて驚く。
「え…マジでそんなに伸びてるんですか?」
「データは嘘をつかないよ。そろそろ本格的に成長期が来るんじゃないかな。やっぱ牛乳のおかげだね」
「…ありがとッス」
素直に嬉しいのか、まだ信じられないというような顔をして自分の頭を触る。
視界はそんなに変わらない気がする。でも、伸びたんだ。
「やったなおチビーvこれからどんどん伸びるにゃー」
「来年には僕も抜かれちゃったりしてねー」
「それまでには卒業だけどな」
「あはは、勝ち逃げ?」
軽口を叩きながらも喜んでくれる先輩たちにますます実感がわいてきて、嬉しくなる。
そこでふと、真っ先に知らせたい人をがこの場にいないことに気づく。
「アレ…そういえば部長は?」
「手塚?そういえば…まだ部室かな?」
「よーしおチビ!報告行ってこい!」
そういわれて報告に行くのも気恥ずかしくて、意地を張る。
「…いいッスよ、子供じゃあるまいし」
そうして傍にいた桃城の手を引いてコートに入り、朝の練習を不機嫌なまま終えた。



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