短編

□だって、そうじゃない
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「疲れたね」
そうだね、それしか私は言わない。

「眠いね」
そうだね、それしか私は言わない。

「授業やってらんない」
そうだね、それだけ私は言う。

「私、病んでるの」
そう、それしか私は言えない。
そんなこと、知りもしないしどうでもいい。

「助けて?」
そうだね、そう言いながら私の足は後退りを始める。
分かってる。もう関わりたくない。

「死にたい」
じゃあ…

死ねばいいよ。

私はそう言ってあげた。
だって、そうじゃない。
本人が言い出したことで、私はそれしか言えないもの。
引き止める?
バカじゃない?


死にたがりは死ねばいい。
だって、そうじゃない。
死にたがっているのだから。

そんなに、傷ついた顔しないでよ。
私が悪いみたいじゃない。

だって、そうじゃない?




→あとがき
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