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□第二話 思い出
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カーテンの閉められていない窓から日の光が射し込んでくる。
その光が、ベッドで寝ているユウを照らす。

ユウ「……んん…」

光の眩しさに目を覚ます。

ユウ(そうか…昨日あのまま寝ちゃったんだっけ…)

背伸びをしながらそう考える。部屋の明かりは母が消してくれたのだろう。
時計を見ると、六時を少し過ぎている。どうやら早く起きてしまったようだ。

ユウ(どうしようか………あそこに行くかな)

そう決めて、ユウは部屋を出て行く。


――――

町へ行くと、店がいくつか開き始めている。
空では海鳥たちが魚のおこぼれにあずかろうとして飛んでいる。
店からは話し声や叫び声なども聞こえてくる。

「おはようユウちゃん!」

ユウ「おはよー!」

「散歩かい?」

ユウ「うん、ちょっとそこまでね」

町人に挨拶を返しながら歩いて行くユウ。

「やぁ、ユウちゃん」

と、一人の海兵に出会い、立ち止まる。

ユウ「シーザさん!」

シーザ「いつもの所へ行くのかい?」

ユウ「うん。少し早く起きちゃったから…」

どうやらこの二人、顔見知りのようだ。

シーザ「そうだ、ユウちゃんの店で何か変わった事は無いかい?」

ユウの頭には昨日の海賊達が浮かんだが、ユウは

ユウ「…ううん、特には…」

シーザ「そうか。それならいいんだ。じゃあ僕はこれで」

ユウ「あ…じゃあ」

シーザはそのまま町へ歩いて行った。

ユウ「まぁ…別にあいつら、この町で何かした訳じゃないし…」

思い直して、ユウも目当ての場所へ行く。



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