駄文

□おまじない(慶幸)
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「幸ぃ」
縁側で一緒に団子を食べながら、ふとあることを思い出した。
恋仲である幸村は団子をたくさん頬に溜め込んで俺を見る。
「もご?」
クリクリした目を一杯に開いて首をかしげる姿がかわいくて仕方ない。
「元親がいってたおまじないなんだけどさ。目ぇつぶって『うー』って言うだけで願いがかなうみたいだよ」
「ほふっ!?」
さっきよりももっと目が見開いて、すぐに目が閉じられた。
口に団子を入れ過ぎててちゃんと「うー」って言えてない。
「一個だけだからちゃんと考えた方がいいよ」
幸村の眉間に少しシワがよる。

ちゅっ…ぺろ…

「もごっ!!?」
「へへっ」
幸村の白い肌がだんだん真っ赤に変わっていく。
「ぐもーっ!!」
振り上げられた拳を避けながら俺はもう一度彼に口付けをした。


このおまじないは
今さっき俺が考えた
好きな人をもっと夢中にさせるおまじない。
幸村は俺のこーいうのにすぐに騙されちゃうんだよね。
それとも俺の演技が上手いのかな…。

舐めるつもりはなかったけど
幸村の口の回りについたタレが気になっちゃったんだよね。

また
騙してやろっと!

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