他三国志書

□熱
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 くらくらとするような気持ち良さに、曹操はすぐにでもはき出しそうになった。
「……くっ。動くぞ」
「はっあ!」
 ゆっくりと動きを開始すると、夏侯惇が大きく声を上げ、曹操の肩に縋りつく。
 何度も夏侯惇のいい場所を慎重にゆっくりと擦りながら、曹操は欲望を抑えた。
「うん……は、あ……とのぉ……」
「辛いか?それとも痛いのか?」
 自分を呼ぶ夏侯惇に、問えば、夏侯惇は首を横に振った。
「大、丈夫ですから……」
 涙に濡れた瞳が、曹操を捕らえ、穏やかな笑みを浮かべている。
「もっと……してください……」
「――っ」
「ひやぁぁぁぁっ!あ、あっ」
 夏侯惇にそう言われたら我慢できるはずがなく、曹操は動きを速くした。
 夏侯惇の陰茎を煽り、乳首を吸うと、首を横に振り夏侯惇は身悶える。
「いくぞ――くっ」
「ひっあぁぁ!あつぃ、ああぁぁぁ!!」
 中で曹操の吐き出したものの熱を感じながら、夏侯惇は達し、そのまま意識を失った。




「――すまない」
 熱を出して寝込んでいる夏侯惇に、曹操は頭を下げた。
「こちらのほうこそ、申し訳ございません……。殿のお役に立てなくて……」
「そんなことはない!お前が謝ることではないのだぞ」
 擦れた声で、謝罪し、落ち込む夏侯惇に、曹操は首を横に振った。
「もとはと言えば、私が無茶をしたからお前の熱が出たのだぞ。今日はゆっくり休め。もとより、お前には休む暇もなかったから、よい機会だ」
 優しく頬を撫で、夏侯惇に言い聞かせると、頬を紅く染めて夏侯惇は頷く。
「一日二日など、私がどうにかしてみせる。だから、体を休ませろ」
「はい」
「――しかし、お前」
「何でしょうか?」
 首を傾げる夏侯惇に、ふと思いついたことを曹操は口にした。
「欲情の熱にも弱いのだな」
 途端、火がついたように顔中耳まで真っ赤にして、夏侯惇は布団の中に隠れてしまった。
 その様子を、曹操は笑って見下ろしていた。



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