others book
□猫と少女
1ページ/5ページ
「みゃぁ」
か細い声に誘われて来てみれば、段ボールに子猫が入っていた。
生まれて間もないのか、恭介の片手にすっぽり収まるほどに小さい。
段ボールの中には薄汚れたタオルに“拾って下さい”と書かれた紙切れ。
全く、なんてベタな捨て猫なんだろう。
恭介は呆れて言葉を失った。
子猫は我関せずに小首を愛らしく傾げ、そんな恭介をじっと見つめていた。
そっと手を伸ばす。
たちまち子猫の瞳がきらきらと輝き始めた。
→
次へ
[
戻る
]
[
TOPへ
]
[
しおり
]
カスタマイズ
©フォレストページ