恋愛方程式

□1Story
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翌日、いつも通りA組とC組は騒がしかった。

いつもとただ1つ違うのはC組の中心に居るは宏人、彼1人だという事だ。

「ユマ休み??」

と、宏人が聞く。

ユマとは由真の事だ。

ユウマとは呼び辛いという事でユマと呼んでいる

「あいつが休みとか珍しくね?」

「馬鹿は風邪ひかねぇって言うのにな。」

と、男子が会話をしていると、

「馬鹿で悪かったな!!」

「おはよう〜」

由真が後ろから笑いながら言うと、何事も無かったように宏人が挨拶する。

「今日はチョット用あるから朝喋ってらんないわ。」

ごめんねと言いながら、由真は廊下へ出た。



別に何処へ向かう、ということは決めていなかった。

すると、A組から黄色い歓声が聞こえる。

なんとなく由真は近付いてみると、昨日の…雷雅が眉間に皺を寄せながら寝ているのが目に入った。

教室が覗けるようになっている廊下側から女子達が雷雅を見て口々に何か言っている。

由真は、何も考えず、A組の教室に入る。

すると教室に居た人達と、廊下の女子は一斉に由真を見る。

そんな事は気にも留めず、ただ雷雅に向かってツカツカと歩み寄って、仁王立ちになり、

「チョットあんた!!昨日あたしに死ねって言ったでしょ!人に死ねって言っちゃダメって習わなかったの!?」

こんな事を言う為に歩み寄った訳ではないが、強がりで、チョット馬鹿な由真に思いついた言葉はこれだった。

雷雅は眉間の皺を増やし、眠そうながらも由真を見上げ

「…お前…誰?」

仕事の時のお客さんは忘れない雷雅だが、昨日すれ違ったぐらいの女の顔なんか覚えていなかった。

「覚えてない訳??」

「覚えてない…てか此処ででかい声出さないでくれない?ウザイ」

すると、また顔を伏せ寝ようとすると、

「じゃぁ今から覚えろ。」

「…は?」

「だから今からあたしの事を覚えろ。C組の佐々木由真、あたし、あんたの事好きになったから。」

「…は?」

同じ反応を2回繰り返すほど、いきなりで雷雅は初めて言われた事だった。

「よろしく。えっと…あんた名前は?」

「・・・・・・」

「こっちが名乗ったんだから名乗れ。」

「…流浪雷雅」

「サンキュじゃぁまたな。」

それだけ言ってまたツカツカと廊下へ出た。

なんなんだよと言って、また顔を伏せる。

それを見た、優祈奈は微笑を浮かべた。


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