マホロビ短文・詩作

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10/20(Wed) 16:06
エンの結界
九龍

知らない事はあまりに多い

だから、此が偽りだと言われても、反抗する反面で納得するんだろうか…?

―――――ーーーーーーーーーーーーーー

「此の世界は、本物か、否か?」

唐突な問い掛けは何時もの戯れ

「どちらにせよ、存在する世界に変わりないよ」

苦笑混じりに付き合うお前

「東京の封鎖…メインシステム、仮想空間…」
「喩え、創られた世界でも、変わらない」

彼の思考は突飛で、この世界すら作り物だと時に言う

「…或いは東京を封鎖したのでは無いとしたら?」
「えっ?」

彼の目が、楽しげに光る

お前の顔が驚きを見せる

「円を引いてどちらを中心と取る?」

くるり、コンパスも無しに綺麗な正円が空間に描かれた

「内側…!…まさか…?」

何気ない言葉に導かれる

「案外、東京は空白の災害を逃れ、ガーディアンも廃墟も無いとしたら…」

「俺達の居る地区から汚染を隔離、つまり、コッチが封鎖されている…か…」

不思議と彼の話は腑に落ちる

「無い訳じゃない、新しい仮説だ」
「どうであれ、空白を知るには情報が足りないよ」

やはり、苦笑

「脆い平穏だな…ククッ…」

皮肉なのか本心なのか、彼は笑う

「縁は強い、大丈夫だ!」

笑って見せれば、彼は興味深そうに先を促す

「地の文様として魂を護る結界だからな」

数多の魂が結び付き、護り合う力だから…

「それすら内側からの破壊にもなりえるだろう?」

結界は脆い、と彼は言う

「肝心なのはどうかじゃない、どう選択して行くか…だよ」

お前はつくづく甘い奴だ…

「…裁定者でも居そうな話だな」
「居たとして、素直に従うのか?」

解りきった質問だ

「まさか」
「あぁ、やっぱりな…」
至極当然と答えるのだ

「さて、もう暫し俺は思考に耽るさ」
「ん、また何か浮かんだら聞かせてくれ」
「暇潰し程度に、な…?」

縛られず、囚われず
それすらも誰の策略の上か…?


世界を知る

内と外
守護と破壊

それを決めるのは
果して運命か、己なのか―…

―――――ーーーーーーーーーーーーーー
拙宅のサイサム♂+マスマ♂のやりとりです

過去の手直しなんですが、やはり駄文に…
お目汚し失礼しました;(滝汗)

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05/16(Sun) 05:37
ミミィの憂鬱
あつきち@管理人

オレはミミィ、最高級サポートロボットだ。
とにかく優秀でカッコイイ。
オレ様バンザイ。

「なぁなぁご主人」

「なぁにミミィ?後にして」

「……む〜」

「お行儀良くそこに座ってるのよ」

「なぁなぁなぁ」

「こ〜ら〜!ウルサイぞっ」

「ナニしてんの」

「自主練」

「まぁ言われてみれば」

「だから今集中したいのよ…」

「さっきから棒っきれブンブンやって、そんなんで強くなんのか」

「やらないよりはマシでしょ?千里の道も一歩から。こーゆうたゆまぬ努力がイザという時身を助けるのよ」

「そんなコトはいいから、かまえ」

「はい?」

「か〜ま〜え〜」

「そんななんかの呪いみたいに…。あ、寂しいのね!甘えんぼちゃん…」

「イザという時はオレ様の優秀なサポート能力でひ弱なご主人を補ってやるさ」

「それが当てになったら部屋で素振りなんてするかい!あんたこの前のミッションのとき路を間違えてたでしょ」

「ナンノコトカナ」

「この似非ウサギめ…耳を輪ゴムでくくりつけてやる」

「きゃー虐待はんたーい」

「コラッ、ミミィどこ行くの」

「おしっこ」

「あんたそんなモン出ないでしょ!あ…行っちゃった」

…たまにはスポーツドリンクでも、差し入れてやるか。
優しいオレ最高。
少しはオレ様の有り難さが分かるってモンよ。
これでちっとは…かまってもらえるかな。
なーんちゃって。

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02/18(Thu) 06:57
強張った笑顔
あつきち@管理人

「怪我、治してあげる」

「あぁ」

上手く笑えない、貴方の前だと。
…それは、とても困る。

「少しは楽になった?」

「だいぶ。助かった」

「“メディック”だから。これが私の仕事」

癒すのが仕事、なのに。
貴方から逃げ出したい…。


強張った笑顔


“知覚者”としての能力を選択する時に、私は迷わずメディックを選んだ。
体力には自信無し。運動神経ゼロ。
オマケに血生臭いコトは苦手。

メディックになってなければ、私は今頃チームのお荷物になっていただろう。

“視える”だけじゃ誰も助けられない。
私から「癒し」を取り除いたら、ホントに何も残らない。
…なんだけど。

「あまり俺から離れないでくれるか?…護りづらい」

チームの中でも、秀でて反応の速い“彼”が常に私の傍らに控える。
独りでは闘えない私への配慮だろうと思う。

「これ以上は、離れません」

そういって大人5人分の距離を保つ。
これは探索中は勿論休憩の時も気を付けている事だ。
出来るだけ彼から離れないように努力しているのだ、私なりに。

意味深な目で遠巻きに私達を窺う仲間達のコトは極力頭から追い払って。

「まぁ別に、目の届く範囲に居てくれればイイけど」

彼は気を悪くした風もなく、使い古したナイフを研き始めた。
鋭利な刃物の上を滑る細長い指先を目で辿ってしまう。
さっき私が“治療”したから、痛々しい傷痕は綺麗に消えている。

ぼおっとした頭で彼の一動作を眺めていたら、ぞろぞろと仲間達が腰を上げ始めた。

「そろそろ探索に戻るよ!」

休憩時間は終わりらしい。
正直休んだ気はしなかったが、ただでさえ歩みの遅い私がいつまでもぼんやりしてる訳にもいかない。

「あ、そうだ」

彼は立ち上がるとずいと大股で私の目の前まで接近する。

な、何が?
何で??

私の頭の中はぐるぐるで、逃げ出そうかしゃがみ込もうか叫び出そうか
おかしな選択肢ばかりが駆け巡る。

「これ…やる」

彼は私へ握りしめた小瓶を突き出した。
小瓶の中では緑色の清涼感のある液体が揺れていた。

「腕擦りむいてる」

「えっ」

サラリとした前髪から覗く彼の目は憂いていて、沸騰寸前まで沸いていた私の頭は一気にクールダウン。

ローブに隠された腕なんて何で彼が、とか
この程度で大袈裟な、とか。

「有難う…」

精一杯笑顔を作ってみたつもりだったのだが、数秒後彼に噴き出されてしまった。

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01/29(Fri) 09:59
溺れた街
あつきち@管理人

街が海の底に呑み込まれてしまったみたい。
仄暗い空と、鉄錆色の廃墟。



溺れた街



「ねぇ。ホントに街なんて、ここにあったのかな」

「なに急に?」

いつも朗らかな彼女の表情は、3歩後ろを歩く俺からは窺い知れない。

「昔の文献では…地上数百メートルの建物やらひしめいてたらしいぜ」

「あ、うん。そうなんだけど…」

彼女は遥か彼方を眺めながらぐるりと自転した。

「ダムとか造るときにさ、民家とかそのまま水の底に沈めちゃうでしょ?」

「なんか聞いたことあるな」

「そう、それでね」

彼女は薄暗い空を仰いだ。

「そんな中を今、歩いてるみたい」

俺も彼女に倣って廃墟と化した街を見渡す。

錆びた鉄骨、青灰色の薄い空。

あぁ…人は、溺れてしまったんだ。この仄暗い空の下に。

「何だか…寂しいな」

「寂しいね」

俺はふと、今ここで息が出来ている事が不思議に思えた。

運よく俺達が生き残ったとして、また大地にビルをはやして、自分達の好きなように世界を造り変えて、世界規模の凶器で権力を誇示し始めて。

また自分達の手で海の底に沈めてしまうのだろうか。

彼女は静かに目を伏せて、それから俺の手をひいて歩き出した。

息が出来る。
それが今は途方もなく嬉しかった。



ーーーーーーーーーーーーーーーーー

あとがきっぽい文

「廃墟」+「切ない」効果を狙ってみましたが、手痛い失敗をしてしまった気分ですw

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