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□フランス語講座
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◇ カリス ◇


次の日、クリスマスに残るリストに名前を書きに行ったら、既に先生が書いていた。



「ハーマイオニー、パートナーどうするの?」


「誘われたら行くけど、私は一人でも良いわ」



そういうハーマイオニーの目はロンを見てる。


ハリーとロンは何かを相談中。


きっとパートナーをどうするのかの相談だろう。



「ローダンス、ちょっといいか?」



談話室で今まで一度も話したことのない上級生から声を掛けられた!


ハーマイオニーがにやっと笑って、いってらっしゃい、と、背中を押した。



「何でしょうか?」



名前も知らないその人は、少し顔を赤らめて口を開いた。


どうしよう?!


みんな見てる!


返事はなんてしたらいい?


あぁ!鼓動がっ!!



「ローダンス、フランス語を教えて欲しい」


「はい?」



自分の耳に届いた言葉を理解できなかった。



「ボーバトンの子を誘いたいんだ。フランス語で誘った方が確率上がると思わないか?だから頼む!教えてくれ!!」



なんだか期待した自分がバカみたい。


でも外国のお客様と知り合う機会だって、先生も言ってた。



「分かりました。少し日常会話もできた方が良いかもしれませんね。何時が良いですか?」


「教えてくれるのか?!じゃぁ、今日の夕食後、談話室でいいか?」


「大丈夫です。それまでに見ていてもらいたいのがあるので、ちょっと待っててください」



上級生を待たせたまま、急いで部屋へ戻る。



「お待たせしました」



それは、初級フランス語のテキスト。



「魔法が掛かってるから、開いたページの内容を話します。聴くだけでいいので、一通り開いておいて下さい」



まずは耳を慣らすのが良いって、パパが言ってた。


上級生はテキストを受け取り、談話室を出て行った。



「カリス、私達も大広間に行きましょう」



今日は朝食前から心臓を酷使したなぁ。





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