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□第二の課題
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◇ カリス ◇
いよいよ明日は第二の課題の日。
「ディゴリーは『金の玉子』の謎、分かったのかなぁ?」
「さぁ、カリスはフラーから何か聞いてないのかい?」
「私達、その事については話さないようにしてるの。だって、ほら、“スパイ”みたいな事言われるの、嫌だから」
ライアンは、あぁ、と納得したように頷いた。
新学期始まってから、夕食後、私はライアンと談話室で課題をやる事が日課になっていた。
ハーマイオニー達は図書館に行く事が多い。
今日も三人で行っているが、そろそろ8時。
今頃マダム・ピンスに追い払われてる頃。
そんな事を考えてたら、ハリーとロンが談話室に入ってくるのが見えた。
「あれ?ハーマイオニーがいない」
私の言葉にライアンが振り向く。
「ちょっと聞いてくる」
明日の通訳の事を話さないといけない、と思って待ってたのに………
「ハイ、カリス。ハーマイオニーならマクゴナガルに呼ばれたんだ。明日の事はそこで聞くんじゃないかな」
「そう、ありがと、ハリー」
二人に手を振って、席に戻る。
「ハーマイオニーはマクゴナガル先生に呼ばれてるんだって。明日の事も心配いらないみたいだから、もう部屋に戻るわ」
ライアンにおやすみを言い立ち上がると、ライアンはほんの数歩の距離をエスコートしてくれ、女子寮の階段の下で必ず頬にキスする。
………『振り』とはいえ、何回されても慣れないこのイベントに、毎回顔が赤くなり、心臓が飛び跳ねる。
でも、ちっとも嫌じゃないのは何でだろう?
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