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□お仕事
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ノックしてドアを開けたら、いつものようにましろがニコニコして待っていてくれた。
「いらっしゃい。あら、ハーマイオニーも一緒なのね。丁度良かった」
何が丁度良かったんだろう?
ソファに促され座って待っていると、ましろがココアのカップを持って来てくれた。
「さて、まずはカリス?」
ハーマイオニーを見ると頷いたので、私から話すことにした。
「ましろ、通訳の件なんですが、私、初対面の人と話すの苦手なんです。どうにかできないでしょうか?」
出来れば、通訳をやりたくない。
ましろは少し考えた後で、じゃぁ、おまじないしてあげる、と言った。
「カリスには悪いんだけど、他に頼める人がいないの。ごめんなさいね」
やっぱり、おまじないか。
まぁ、それが目的だったから良かったのかも。
「で、ハーマイオニー?」
ましろがハーマイオニーを見た。
「ましろ、しもべ妖精の事なんだけど、あれから考えたの。でね、魔法法律の改正と『魔法生物規制管理部』への参加は絶対必要だと思った。学生の私に出来る事って何があるかしら?」
ハーマイオニー、しもべ妖精の事諦めてなかったんだ。
「そうねぇ。それが難しいのよ。………ねぇ、ハーマイオニー。屋敷しもべが凄いんだって知ってる人、どのくらいいるんだろう?料理や洗濯、掃除、全部ホグワーツの魔法だって思ってる子もいるんじゃないかな?」
ましろの言葉に、ハーマイオニーが目を見開いた。
「私、そう思ってた。最初はそういう仕事の人がいると思ったけど、何処にも見当たらないから………しもべ妖精がやってるなんて、考えもしなかった。ましろ、分かった。その線で行ってみる」
さっきので何が分かったのか分かんなかったけど、ハーマイオニーは賢いから良いんだろう。
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