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□お仕事
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「そう、私はマルフォイの事を考えてるんだと思ったわ」
「えぇ〜〜!!!何でそうなる?!」
私の叫びは寮中に響いた事だろう。
慌てて口を閉じハーマイオニーに顔を寄せる。
「ハーマイオニー、どういう事?!」
「今日の『魔法生物飼育学』の時、マルフォイの事を見てたから」
ハーマイオニーはニコニコしながら私に言った。
「だって見ちゃうでしょ?ハグリッド先生の出した提案に反発して、しかもみんなに笑われてたのよ」
ハグリッド先生にまたケナガイタチにするって言われた時のマルフォイの顔。
あれは、かわいそうだった。
「そう。みんな笑ってるのに、あなただけ笑ってなかったのよ、カリス」
「かわいそうなのに、笑えないよ」
しかもましろの前のマルフォイを思い出し、小さな子どもをいじめてるような気さえした。
ハーマイオニーはびっくりしたような目で、私を見る。
「カリス、あなたマルフォイがかわいそうだったの?私達は痛快だったわ」
「う〜ん、多分、マルフォイの酷い所をあんまり知らないからかも。スネイプ先生も話に聞いていたのよりずっと優しかったし………」
「えぇぇぇ!!!!!」
今度はハーマイオニーが叫び声をあげた。
「嘘でしょ?ましろと結婚したのに、今までとぜんっぜん変わってないのよ?何処が優しいって言うの?」
「えぇ?だって私達が怪我しそうな事してたら、すっごく怒るでしょ?だから印象に強く残って、次からは同じ失敗しなくて済むから」
多分、ネビルは特別なんだと思う。
普通あんだけ怒られたら、次、気をつけるはずだもん。
「スネイプは毒を飲ませるつもりなのよ?」
「あぁ、そう言えば、みんなが真剣に作るって思ったからじゃないかな?ましろがそんな事許すはずないし」
ハーマイオニーがはぁってため息をついた。
「カリス、あなた凄いわ。そんな事、考えもしなかった。頭いいのね」
………ハーマイオニーに言われても、からかわれてるとしか思えない。
「まぁ、私の勘違いだって分かったわけね。さ、続きをやりましょう」
ハーマイオニーに言われ、レポートに取り掛かった。
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