Follow Me

□お仕事
3ページ/8ページ


玄関前の掲示板の効果は絶大で、何処に行っても『三校対抗試合』の話ばかり。


迎える日を明後日に控え、私はちょっと憂鬱な気分になっていた。



「カリス、マクゴナガル先生の話ってなんだったの?」



『変身術』の後一人教室に残され、頼みごと(というより、命令?)をされた。



「あぁ、ハーマイオニー、どうしよう。私、通訳頼まれちゃった」



私の言葉に一緒に居たハリーとロンが凄い反応を示した。



「カリス、君、他の国の言葉、話せるの?!」


「通訳??どういう事だい??」


「あら、前に言わなかったかしら?彼女、語学が堪能なのよ」



ハーマイオニーが代わって話してくれる。



「で、あなたはどっちの学校を担当するの?」


「ボーバトン。ダームストラングにはましろが就くんだって」


「ましろも他の言葉話せるのね」


「ちょっとヒマになったから、勉強してるって言ってた」


「どの辺にヒマが落ちてるのか聞きたいよ」



ロンの言葉に、みんなで頷く。



「で、何でどうしようなの?」


「ハリー、私、人見知り。きっと緊張して、話せない」


「でも、薬を飲んでるから大丈夫なんじゃない?」


「ロン、それとこれは別」



だって、私の本当の病気は声が出なくなるものじゃないし、あの薬は緊張をほぐす物じゃないから。



「あ、そうだ。ましろに相談してみたら?」



ハリーがいい事思いついた!みたいに大きな声を上げた。



「僕、一年生の時おまじないしてもらったんだ。そしたら、なんだかすっとして、上手くいった」



それはハリーが初めてクディッチの試合に出た時の事らしい。


ましろは去年まで試合の度に、おまじないをしてくれてたんだって。


不思議に落ち着いて、いつも以上に力が出るような気がするってハリーは教えてくれた。


おまじないかぁ。


私にもして欲しい。


夕食に大広間に行くと、教員席でスネイプ先生と席を立つましろを見つけた。


慌てて近寄る。



「ましろ、お願いがあるんですが………」


「あらカリス、何かしら?」


「ここではちょっと………」



スネイプ先生もいるし、生徒たちに聞かれるかも知れない。


おまじないしてくれなんて、小さい子どもみたいで恥ずかしい。



「じゃぁ、一時間後に私の部屋へ。一人で来れる?」


「はい、大丈夫です。では、失礼します」



一時間後、ハーマイオニーと一緒にましろの部屋を訪ねた。


彼女も何か話があるらしい。








.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ