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□ボディーガード
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医務室の帰り道から、シリウスは私の周りから離れなくなった。
私の病気が悪化した可能性があるという理由で、みんなの質問を何とか押し切った。
正直、鬱陶しかったけど、また死にそうな目に会うのは嫌。
更に今日の変身術の授業で、マクゴナガル先生が憂鬱になる事を発表した。
「クリスマス・ダンスパーティーが近づきました………三大魔法学校対抗試合の伝統でもあり、外国からのお客様と知り合う機会でもあります」
先生は4年生以上は参加を許可される事と、パーティー用のドレスローブの着用、クリスマスの夜8時から12時まであることを話した。
「クリスマス・ダンスパーティーは私達全員にとって、もちろん……コホン……髪を解き放ち、羽目を外すチャンスです」
それまで笑いを堪えていたラベンダーと、パーバティがくすくす笑い出した。
「しかし、だからと言って、決して、ホグワーツの生徒に期待される行動基準を緩めるわけではありません」
先生が“遺憾に思う”ような“学校に屈辱を与える”行動って、どんなんだろう?
先生が髪を解いた姿と同じくらい想像できない。
まぁ、私は家に帰るって決めてるから関係ないけどね。
ベルが鳴り、教科書をカバンに入れハーマイオニー達と教室を出ようとする。
「ミス.グレンジャー、ミス.ローダンス!残って!!」
先生が二人の名前を呼んだ。
ハーマイオニーと先生の机の前に立つ。
「あなた達二人は”通訳”として、必ずパーティーに出席しなくてはなりません。パートナーの有無は問いませんが、まぁ、いた方が良いでしょう」
先生の言葉に口が開いた。
ハーマイオニーは頷くだけ。
「先生、私、クリスマスは家に帰るんです。ドレスローブも用意していません」
リストにあったけど、帰るつもりだったから買わなかった。
「心配要りません。ご両親には私がふくろうを送りました。ドレスローブも用意してくださるそうです」
先生は、にっこり笑って私に話す。
そんなぁ………目立ちたくないのに。
「良かったですね、ローダンス」
良くありません、先生。
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