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□ホグズミード
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◆ リーマス ◆
朝食後、ホグズミードヘ行く、と言うハリー達と一緒に城を出る。
「ねぇ、シリウスおじさん、何で一緒に行くの?」
「あぁ?おじさんが”おじさんらしい事”をしてやろうと思ってな。今日は俺の奢りだ。何でも買え!」
………シリウス、甘やかしすぎだよ。
大喜びの子どもたちと嬉しそうなシリウスに気付かれないようにため息だ。
城の外は狙われやすい。
本当なら城を出て欲しくはなかったが、ハリー達を必要以上に怖がらせる必要はない。
第一の課題から後、ハリーには危険な事はなかった。
今では、あの時の背中の怪我もカリスの捲き沿いに近いような気がしている。
だが、あの羊皮紙はハリーに危険な事が迫っている証拠。
だから、そんなにはしゃいじゃダメなんだよ、シリウス。
『ゾンゴ』に入って行く4人を見送って、店の前で人を待つ振りをしながら警護する。
目の前をホグワーツの生徒達が楽しそうに歩いて行く。
何を見ても、何をしても楽しい年頃の彼らを、少し羨ましく感じる。
だが思い返せば、私の学生時代もそう悪いものではなかった。
一生の友となるジェームズやシリウスに巡り会い、遊び、学んだ。
夜中にホグワーツを抜け出し、色々な冒険もした。
むしろ、普通の子たちより充実した学生生活だったんだろう。
目の前を通ったカリスとライアンのカップルを見て、ほほえましく思う。
最初に会った時は緊張して、真っ赤になってた子が、今では彼とホグズミードデートを楽しんでいる。
そういえば、クリスマスの時はカリスが襲われてると勘違いして、飛び出してしまって、ライアンには悪い事をした。
秘密の警護は思った以上に難しかったので、ライアンがカリスの事を守ってくれるならそれは頼もしい。
彼は飛び抜けて出来る子ではないが、成績は学年5位以下になった事がない。
レポートもきちんと書いているし、たまに、おっっという内容のものを出してくる。
全てに真面目でガッツがある。
誠実ないい男だ。
カリスの事も大事にするだろう。
「待たせたな、リーマス。次は『ハニーデュークス』らしい。あそこには入れんので、よろしく頼むな」
大きな紙袋を二つ抱えたシリウスが店から出てくる。
「おじさん、ありがとう!!」
ハリー達は走って『ハニーデュークス』へ向かう。
「店に入る前に、財布を預かってもいいかな?」
試しに言うと、シリウスがポケットを目で示す。
あ〜あ、そんなに簡単に人に渡すものじゃないのに。
「ありがとう、”シリウスおじさん”」
「おい!お前には何にも買ってやんないからな!ハリー達の分だけだぞ!」
「そんなケチくさい事言ってたら、ハリーに嫌われちゃうよ?」
シリウスの財布を持って、宝の山に入って行く。
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