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□報告
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「で?芋虫のどの辺が勇敢だったのか、我輩にも教えて頂きたいものですなぁ」


「っっ!!スニベ「ジェームズ!!」………セブルス、脅かさないでよ。何の事だい?」



ジェームズは跳び上がるかと思うくらい驚いた後、後ろを見た。



「いや、我輩には芋虫が這ってい「ストップ!分かった。もういい」……教えてはもらえないのか?」



ジェームズに遮られ、セブは口角をあげた。



「お帰り、セブ。どうなった?」



セブはリーマスの腕の中からアイを抱き上げ、私の隣に座る。



「クラウチ(子)はアズカバン。父親は体調が回復次第、裁判にかけられる」


「ミスター.クラウチはアズカバンに行くのかしら?」


「息子とはいえ脱獄させ長い間匿っていたのだ。バーサ・ジョーキンズへ『忘却術』をかけた件もある。息子に掛けられた服従の呪文を打ち破り、警告に来た事を差し引いても難しいだろう」



はぁ………愛情の使い方を間違っちゃったね。



「ねぇ、何で彼が怪しいと思ったんだい?」



リーマスの問いに、用意していた答えを話す。



「ミスター.クラウチに掛けられた呪文、何度も重ねて掛けられてたの。それなのに時々正気に戻ってた。体と意思がその呪文に慣れてきてたって事ね。彼を診て一年位掛けられてるように感じたの」



みんな頷く。



「でも課題の時、彼は来てた。クリスマスも。ヘンだなって思って、証拠を集めてもらったの」



ミスター.クラウチが話せるほど回復するまで少し時間がかかった。


その間に、おじいちゃんに魔法省に問い合わせてもらったら、ミスター.クラウチは最近休みがちだった。


特に海外との交渉は全て部下任せ。


200以上の言葉を話せる彼が出て行けばすぐに終わる事も長引いて、“国際魔法協力部”はちょっとした混乱に陥っていた。


たまに(子)が(父)に書かせた指示書を出してたみたいで、それを基にパーシーががんばってたらしい。



「その時点で、誰かがミスター.クラウチに変身してるって思ったの。仕事は代われないけど、日常の……例えば話し方や癖なんかは、誰も分かんないくらい完璧な変身だったって事は?」



セブを見る。


打ち合わせ通りにお願いね?



「それで、我輩に訊いたのか?」


「えぇ。彼の身近に『死喰い人』がいなかったかどうか」



頷く。


ありがと、セブ。



「だが(子)はアズカバンで死んでいた。俺は生き証人だ。(子)が死んでいくのを俺は聞いていた」



シリウスが顔を顰めて話す。


実はハグリッドの小屋で思い出した。


ただ、自信がなかったのでセブに確かめた。


で、確信した。


誰がムーディーに変身していたか。


どうやって変身していたか。


そしてムーディーの代わりに(父)に変身しても彼がホグワーツに入ってこれた事に気付いた。


でも、これは向かいに座る三人には話せない。


彼らには気付いた順番を変えてもっともらしく話し、証拠を見せる必要がある。



「だからミスター.クラウチの回復を待ったの。久しぶりにたくさん魔法使って、お腹空いた、空いた。あの時はすんごい食べたなぁ」


「今でも十分じゃないかい?」


「ううん、この三倍は食べた」



ジェームズの、うげっていう顔はムシ。



「ミスター.クラウチが話せるようになって、彼の奥さんのお墓を掘り返したら、空っぽの棺が出てきたの。ウィンキーっていう屋敷しもべ妖精の話も聞いた。で、最後の課題の時に仕掛けてくるだろうから、囮を使う事にしたのよ」



ウィンキーは(父)と(子)のどちらの事も裏切れない、と泣いたが、主人である(父)に命令してもらって話させた。


(子)が杖を手に入れたのは、クディッチワールドカップ。


盗んだそれを使って(父)に服従の呪文をかけ、(父)を使って情報を集め、(父)になりすましホグワーツに来た。


ジェームズはハリーを助ける事になるなら、と進んで囮役を引き受けてくれた。


ジェームズにポリジュース薬を飲んでもらい、ハリーに変身させた。


セブに加えてシリウスとリーマスを警護に付けた。


ミスター.クラウチが一緒に行かせて欲しいと言った時は躊躇ったが、おじいちゃんが許可した。


リーマスを彼の警護(というか、見張り)にする事にして。


最終的に(子)を縛り上げたのは、(父)だった。




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