女王様と俺

□学校
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お言葉に甘えて、週1〜2でミシェルの所へ行く。


最初の頃と同じように『叫びの館』から姿くらましで。


夜中でもミシェルは仕事をしている事が多い。


事務所に行くと仕事を止める事が分かっているので、寝室(のベッドの中)で待つ事に決めた。


いつ行くかも、時間も決めない。


ミシェルが自分のタイミングで仕事を終わらせる事が大事だと思ったから。


夜中の散歩とは別に、週末はミシェルの部屋に泊る。


ミシェルの仕事がある時は事務所で本を読み、無い時は一緒に料理をしたり、ベッドで過ごす。


週の半分はミシェルと過ごしている計算だ。


だが『三大魔法学校対抗試合』が始まると週末のデートが出来なくなった。


ハリーが何処かのバカに狙われている事が分かったからだ。


平日は夜、寮に入ってしまえば問題ない。


問題は休日。


ハリーには狙われている事を知らせたくなかった(大人の一致した意見)ので、行きそうな場所に張っていたり、遠目で見張らなければならない。


俺とリーマスとムーディー。


とても手が(目が?)足りない。


スネイプもいたが、彼がハリーのそばにいる事をハリーが望まない、とリーマスが言った為、緊急時の戦力として温存する。


ましろは………子どもができた事が判明。


見張りをやりたがったが、全員で止めた。


ましろに何かあったら、ミシェルに殺される。







そのミシェルは俺が”仕事で”休日来れない事を聞いても取り立てて反応しなかったが、代わりに平日来る回数を増やす、と言えば笑顔をこぼした。



「あっ、あ〜〜無理しなくていいのよ?私、休日も返上しなくちゃならないくらい忙しいから」



俺がニヤッと笑ったのが分かったのか、慌てて平静を装う。



「じゃぁ、平日も来ない方がいいか?」


「やっ、あの〜〜、あっ今週末、ましろの様子見に行こうかしら」


「ホグワーツに来るのか?」



その提案がとてもいいものに思え、体を起こす。



「ましろに手紙出してみるわ。懐妊祝い、持って行きたいし………」


「で、ついでに俺の部屋にも来たらいい」



ミシェルは複雑そうな顔になる。



「嫌か?」


「ううん。でも、いいのかなって思うの。校内をうろうろしてたら、目立つわ」



………目立ちたくない、か。



「ミシェル、平日は?授業中なら誰もいない」


「そうね。気を付けるべきはビーブスくらい………そうしようかしら」



目立ちたくないのは、相手が俺だからか?と一瞬思ったが、深く考えない事にした。


が、何か伝わったらしい。



「シリウス?何か勘違いしてるわね。ホグワーツの先生が彼女連れ込むって、いけない感じするでしょう?」


「全く、隠し事は出来ないな。開心術でも使ったのか?」


「まさか。ロイも言ってたでしょう?貴方は分かりやすいの。いつでも自分の感情に素直。とっても素敵な事よ」



遠まわしに”バカ”と言われている気がしないでもない。



「シリウス、私も貴方の前ではかなり素直になったつもり。それでも培ってきたものは………仮面は、なかなか取れないわ」



以前、寝物語で聞いた事を思い出す。


”ホリーは弱みを見せてはいけない”


求められてきたのは強い自制心。


そして、統率力。


結果、彼女はグリフィンドールの女王様となった。


かつて、ロイが王様だったように。


だが、仮面を外せば可愛い女。



「分かってるさ。ミシェルは十分素直ないい子だ。何より、体が素直に出来てる」



口付けを落とし咥内を味わってると、すぐに艶めいた声が出始める。



「…んっ…………シリウスの………ば……か……」


「素直じゃない子にはお仕置きだ」


「…はぁっっ………くんっ……んんっ…」


「ほら、な?体は素直だろ?」



くぅっといい声で鳴くミシェルには、俺の言葉は届いてないようだった。





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