OPEN!
□逃げる
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次の日、大広間で食事を取っていると、ふくろうが飛んできて、みんなの所に家族からの手紙が届く。
私には、黒い封筒を運んできた。
差出人は?書いてない。
「ましろ、それ、誰から?」
「う〜ん、わかんない。後で開けるわ」
ミシェルと話していると、目の前の水差しに灰色の塊が落ちてきた。
「エロール!」
ロンが叫ぶ。
これがロンのふくろう?
今にも死にそうなんだけど。
「ロン、エロールに魔法掛けとくわね」
ロンが引っ張り出したエロールに癒しの風を送り、食事を続けようとしたら、「ましろ!耳塞いでっ!!」ミシェルが凄い勢いで耳に手をあてている。
つられて耳を塞ぐと、ロンのもらった封筒からモリーおば様の怒鳴り声が飛び出てきた。
これが、『吼えメール』!!
耳を塞いでいても頭の中に直接響いてくる!!
静かになった封筒は燃えて灰になった。
「はぁ、これ、凄いわ。もう食欲無くなっちゃった」
「ましろ、よっぽどショックだったのね」
ステラに笑われていたら、ミネルバに時間割りを配るから6年生は残るようにと指示される。
他の学年と違って、OWL試験の結果と照らし合わせながら、授業の選択をする。
私たち4人とも、今まで取っていた科目をとる事が出来た。
「じゃ、一時間目は古代ルーン文字よ。早く行かなきゃ」
勢いよく飛び出した私達を待っていたのは、山のような宿題だった。
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