Come!

□戻る
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煙突で戻って、セブとリビングのソファで寛ぐ。


私は他にいい材料がないか事典を、セブは今朝読む時間を取れなかった『日刊預言者新聞』を手にとった。


数日前の新聞には、ウィーズリー一家がエジプト旅行に行っている写真が載っていた。


みんな楽しそうに手を振っていて、私も嬉しかったので切り抜いて部屋に張っている。


がたんっ!と、足をテーブルにぶつけたような音がして、セブが急に立ち上がった。


かなりひどく打ち付けたよね?


風を送ろうと目を向けると、セブは立ったまま新聞を読んでいた。



「セブ?凄い記事でもあった?」



顔が、怒っている。


手も震えてるように見える。


何を見ているのか覗き込もうとすると、さっと新聞を隠しリントを呼んだ。



「リント、すまないが今からホグワーツに戻る。急いで片付けて、荷物を運んでくれ。出来るだろうか?」


「もちろんでございます。休み中は戻ってこないと解釈して宜しいですか?」


「そうだ。ホグワーツにいたほうがいい。いや、いなければならん。我輩は少しだけ出てくる。………ましろ、お前も帰る用意をするんだ」



そう言って新聞を持ったまま玄関から出て行った。



「さぁ、ましろ様。何が起きたのかわかりませんが、戻る用意をいたしましょう」



リントに急かされて、部屋に戻る。


戻るって、まだ夏休みはたっぷりあるのに………


部屋のカレンダーを見て、今日がハリーの誕生日だって気付いた。



「ねぇ、リント。今から出掛けて良いかな?今日ハリーの誕生日だった」


「なりません。代わりに今からでもカードを送られてはいかがですか?セブルス様の様子をご覧になったでしょう?早く戻る用意をなさって下さい」



リントに連れて行ってもらおうと思ってたのに、仕方ない。


カードを書いて、今日中に(マグルに見つからずに)届けてくれるようにふくろうに頼んで出す。


バブルなら心配しないんだけど、セブのふくろうも賢いから大丈夫だろう。



「セス、今日帰ることになったから、あなたも忘れ物のないようにね」



トランクに服を詰めながら、暢気そうに欠伸をしているセスに話し掛けた。





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