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□第2章一話前編 「武田の抵抗」
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5月1日 評定にて
零次「茜と早苗、一応言っておくが、奇数月に評定がある。この評定は絶対だ。どんなことがあっても参加するように。病欠の時は誰かに言付けせよ。」
茜「はい。」
信玄「全員集まったようだな。では、評定を始める。今回は軍事を中心に主命を果たして貰う。」
信玄「だが、今回は6月5日迄にこの高遠に帰還せよ。では、主命を言い渡す。」
信玄「零次は、織田との同盟を結んで参れ。」
零次「はっ!!」
信玄「茜と早苗は・・・そうだな・・・・」
零次「宜しければ、緋影と蒼天に武士の基本を教えさせましょうか?」
信玄「うむ、それは良い考えだな。で、零次よあの二人はどこじゃ?」
ダダダダダダダッ
バタンとふすまが開き
???「すいません、遅刻しました!!」
零次「緋影、蒼天は?」
緋影「さっき、諏訪の町で団子食っていたので、評定の事を言ったら、「あ、団子食い終わったら行くからヨロシク。」って。」
零次「分かった、御館様に謝って、座れ。」
緋影「御館様、申し訳御座いません!!」
信玄「うむ、主命結果は既に聞いておるので問題無い。」
零次「緋影、評定を遮るな。陪臣は上司に聞けば良いのだ。顔合わせは次の日にすればよい・・・・して、主命結果は?」
緋影「忍術に関して多く学ぶことが出来ました。」
零次「流石は、緋影よ。」
信玄「ところで、零次。」
零次「はっ!!」
信玄「やはり、主の予想通り、6月末に高遠城に仕掛けるつもりらしい。緋影よ、詳細を頼む。」
緋影「修行と同時進行で北条を偵察しましたが、6月末に高遠城の攻撃を企てているようです。」
緋影「規模は3000、軍団長は北条氏政。あやかしの備は一つです。」
零次「誰か解るか?」
緋影「北条の筆頭のあやかしが「中国で十分」って言ってました。」
信玄「・・・何かの暗号か?」
早苗「美鈴さんかな?」
信玄「早苗、知っているのか?」
少女説明中
零次「ああ、あの人か。」
早苗「ご存知なのですか?」
零次「ああ、小田原の町に行ってみな。色んな意味で凄いことになっているから。」
緋影「あれは、無いですね。」
零次「ないな。」
武田家臣一同「(?????????)」
零次「百聞は一見にしかずですよ。行う気にはなりませんが。」
信玄「まあ、よい。これにて評定を終了する。」
高遠城廊下
???「おお、零次殿。」
零次「昌幸殿。」
昌幸「零次殿の策、悪くは無いと思うぞ。」
零次「ああ、ありがとう。」
茜「どなたですか?」
昌幸「おお、自己紹介を忘れていた。真田昌幸と申す。」
零次「殿の配下は、俺以外真田の血族だ。真田に平凡なし。故に、肩身の狭い思いをしている。」
昌幸「親父から聞いたが、お前といい勝負を展開させた娘がいるらしいな。」
零次「何の事かな?」
昌幸「「転」まで出しておいて良くとぼけられたものだ。」
零次「・・・・」
茜「零次殿・・・貴方、一体何者なんですか?」
昌幸「あやかし。」
零次「おい!!」
昌幸「はっはっは。じゃあ、茜ちゃん、早苗ちゃん、またな。」
零次「昌幸、誤解解いていけ!!」
早苗「幻想郷のどの辺にいらっしゃるのですか?」
零次「本気で信じるな。」
茜「今から何処へ?」
零次「お前達の部屋。」