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□第2章四話 「商水忍武の計」
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駿府城

零次「大名・・・ねぇ。」

緋影「御栄転おめでとうございます。」


零次「うむ、まずは領土の安定を図ろうと思う。」

緋影「して、どうなされますか?」

零次「まずは、軍中法度を制定し、民衆の心を掴み、次に五公五民を四公六民にさげる。」


緋影「それでは、米不足に陥るのでは?」


零次「同時に、鉱山開発を行い、資金を安定させる。」

緋影「殿、鉱山開発の資金が不足します。」


零次「何のために金を稼いだと思っている?」

緋影「ああ、そういえばかなり稼いでましたね。」


零次「うむ、景気よく使って秋風家の基盤を安定させる。」






駿府城城下

民衆「聞いたか、新しい領主様の政策を、税率が減るらしいぞ!!」


民衆「ああ、しかも鉱山開発を奨励してくれるらしい。」


民衆「それに軍の法度も整えてくれるらしい。」

民衆「それにしても、本当に領主様は素晴らしい御方だ。」

民衆「しかし、まだお若いらしいぞ。」

民衆「しかし、その手腕は信玄公が惚れ込むほどらしい。」


民衆「なら、安心だ。」


駿府城


緋影「なかなか民衆の心は掴めて来ているらしいです。」

零次「うむ、楽市楽座令を発布し商業を奨励しよう。」


葵「鍛冶屋を奨励して、鉄砲と大砲を仕入れ易くしませんか?」

零次「うむ、確かに。工業も奨励しなければな。」


蒼天「町に資金を援助して、町を発展させましょう。」

零次「うむ、駿府の町に30000貫を渡して漁業中心で発展させよう。」


零次「また、寺子屋、道場を奨励し、民を強くするのだ!!」






零次「うむ、領土発展に12万貫使用して、駿府を中心に発展させる。」

零次「元今川のあやかしたち、ぬしらからは何かないかな?」

(秋風軍はミスティアたちを吸収しています)


ミスティア「高天神城の修繕を行うべきかと。」


零次「確かに、高天神城は散々だからな。ミスティア、頼まれてくれるか?」


ミスティア「はい。」



リグル「果樹園を造りませんか?」


零次「果樹園か・・・成功すれば確かに収入源になりうるが、リスクが高いな。」

リグル「いえ、言ってみただけです。」


零次「すまぬ。」


ミスティア「じゃあ、茶の奨励をしては?」


零次「そうだな、駿府の茶なら収入源になりうる。」


緋影「ちょっと待って下さい!!」


零次「なんだ、緋影。」


緋影「それなら、駿府の茶を独占する必要が!!」


零次「ん?あ、言って無かったか?秋風軍は商水忍武の計を発布する予定だ。」


緋影「商水忍武の計ってなんですか?」


零次「商業、水軍、忍軍、武士をすべて大名家の支配下に置いて、互いに益をもたらそうと言う計画だ。」


葵「つまり、商業がお金を稼いで大名家に利益の数割を渡して、その資金を水軍、忍軍の資金に渡し、水軍、忍軍は商業の力となり支えて行くと言うことだ。」


緋影「しかし・・・そんなに簡単に行くでしょうか?」

零次「だから、商水忍武のそれぞれの頂点をお前らで独占するわけだ。」


緋影「はぁ!?いや無理でしょ?」

零次「不可能ではない。事実、お前は半蔵殿に匹敵する実力がある。駿河水軍は資金不足で飛び付く事だろう。」


緋影「確かに、透波忍軍と駿河水軍は一任されましたが、肝心の商業は?」


零次「その件なら坂田屋から協力を得て、暖簾を頂いた。資本は私の所持金から20万貫出そう。」

零次「駿河水軍、透波忍軍にも10万貫出そう。」


茜「ちょっと零次さん、45万貫って、そんなに簡単に出せる額じゃ無いですよね!?」


零次「うん?ああ、まあな。更に、富山の町に15万貫投資して硝石の国内生産と独占を考えているが?」


葵「確かに富山には硝石を多量含む地層がありますけど・・・」


零次「ラファエルにも根回しして硝石は秋風家に優先して売らせる様にした。」


緋影「本当に義兄さんは後先考えないですね。」

零次「俺の所持金だ。どうつかおうと俺の勝手だろ?」

緋影「まあ、はい。」

零次「緋影には透波忍軍を、蒼天には駿河水軍を、葵には商屋をまかせる。」

緋影・蒼天・葵「いきなり!?」


零次「大丈夫だ。それぞれの職業書を作っている。」


様々な場合や奥義が書かれた本を一冊ずつ渡す。


零次「何から何まで書いてある。何とでもなるだろ。」


葵「なるほど・・・けっこう分かりやすく書いてあるね。わかった。やってみるわ。」

緋影「了解。」

蒼天「ま、なんとかなるだろ。」
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