拍手ありがとうございます!
感謝をこめて、お礼ssを用意させていただきました。

スクロールしてどうぞ!(*´ω`*)





↓ ↓ ↓






 貴方には真っ赤な混濁した赤よりも、真っ青な純粋な青が似合う。

(生きてる)






 花屋の店先だった。
良く知る幼馴染の姿はなかったが、その母親が花の手入れをしている。
そこは昔から各国の珍しい花々から薬草までも扱う花屋だ。
その店先に、じっと何かを睨みつけるように立っているやつがいた。
 そいつは、ぴくりとも動かずに一心に見つめ続ける。
俺からは、あいつの背中しか見えず、何を見ているのかわからない。
 気づかれないように、そっと回り込む。
あ、と思わず声をあげそうになった。


(赤い)


 目も覚めるような、真っ赤な赤。
けれど。
どこか暗い、何かが混濁したような赤だ。
息がつまりそうになる。


(何を)


 考えてるんだ?
真剣な色を浮かべる、あいつの瞳は何も語っていない。
まるで、息さえもしていないようじゃないか。


「ナルト!」


悲鳴のように喉の奥から絞り出された声は、ちゃんとあいつの耳に届いた。
ふわりと振り向く。


(…青い)


 ほっと安堵が広がる。
透き通るような、純粋な青。
生きている色だ。


「シカ、どうした?」


あぁ、やっぱり。
お前には。


「いや、なんもねぇよ」



fin.




皆様の言葉が励みになります



[TOPへ]
[カスタマイズ]

©フォレストページ