story

□アルコール一杯 T
1ページ/4ページ


冷えた夜風の中。
秋山と直の足音が、
帰路に響く。最初、
秋山が彼女に来て
もらって、夕食を
作ってもらっていた。
そのままテレビを
見て、他愛のない話
をしていたら、あっ
という間に時間は
過ぎて。遅い時間に
なったから、自然な
流れで送る事になった。送る道もあっという
間に進んでしまい、
もう直の部屋の前。
じゃあ、と秋山が別れ
を告げようとしたけど、
直が先回りする。
「送ってくれて、
ありがとうございました!あの、少しココアなんてどうですか?」
魅惑的な誘いだけど、
それではまた二人は
離れられない。
そもそも遅い時間に
彼女の部屋に上がるのは
非常識だし、初めて
踏み込むそこで何かを
期待してしまいそう
だから。
「せっかくだけど、
遠慮するよ。」
紳士的に断る。けど、
直は諦めなかった。
「今、アイスがあって、誰かと食べたい
なって思ってたところ
なんです。それでも
ダメですか?あっ、
でもそしたら秋山さん
が帰り冷えちゃいます
よね!ただでさえ寒い
のに。ごめんなさい、
私」
「あー、良いよ、
頂くよ」
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ