story

□酒は飲んでも飲まれるな3
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ビールとツマミで一杯
やってると、アイツから
電話がかかってきた。
最近特別不利な状況では
ないから、特に用は
ないはずだが。それでも
電話に出て、少し声を
聞きたい気持ちが沸いた
が、そろそろアイツに
のめり込んで、しんどく
なりそうだから、
やめた。恋とか愛なんて
のは、疲れるし、自分
には向いてない。
......しかし諦めず
何度もケータイは鳴る。
もう、出てやる事にした。
「どうした」
「アキヤマさん、です
か?初めまして〜ナオの
先輩です!」
本人ではなかった。
先輩らしいが、やけに
酔っ払っていて、学生の
清々しさが感じられない
女だ。女は続けた。
「や〜今日アタシの内定
祝いで気分良くって、
ナオ潰しちゃって〜
今タクシーで送って
るんですけどぉ、ナオが
アキヤマさんの家が
良いって言ってるから、
案内も出来てるし、
向かってますから!」
.......いきなりすごい
展開に巻き込まれてる
.....かなり面倒だが、
正直心配になったし、
泥酔したアイツを見て
みたい気持ちもあった
から、待つ事にした。
―少しして、女はコイツ
を届けて、ニヤニヤ
しながら即出て行った。
「はぁー飲みしゅぎ
ましたぁ。しゅみません、
少しいさせて下さい〜」
「もう来てしまったから
良いが、なんで俺なんだ」

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