story

□四人でカラオケ....前編
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想い合う二人は街で食事
を済ませ、そのまま
まだ一緒にいたかった直
の希望で、ドリンクで
ダラダラしていた。
すると、時刻はもう一時。
終電を逃してしまった。
「あ....すみません、
私のせいで。どうしま
しょう。タクシーだと
けっこうかかるし....」
「そうだな....」
悩みながら、秋山は
思った。この展開が、
彼女の計算の可能性が
少しでもあるなら、
密かに喜ぶのだけど、
彼女に限ってそれは
ない。まぁいい。
そんな駆け引きに考えが
至らない様な彼女
だから、惚れてしまった
のだろうし。もしこれ
が、どうでもいい女相手
なら、一緒にホテルに
入って、朝まで自分は
勝手に寝て朝を迎えても
良いと思う。女にどう
罵られても響かない。
けど秋山は、直とは
そんな事は絶対に
出来ない。まずホテルに
誘って幻滅されたく
ないし、何よりもし
彼女が何も警戒しないで
着いて来ても、彼女に
何もしない事が辛い。
まずホテルから考えを
ずらさなければ。
「若いヤツは、こーゆー
時の対処法色々知ってる
んじゃないのか?」
「私はオールしません
から....あ、でも、
友達はマンガ喫茶とか
カラオケで始発待つって
言ってました!」
それだ。マンガ喫茶は
窮屈で、密着が理性に
堪えそうだからやめて、
カラオケにする事に
した。
「カラオケにしようか。
会員証とかいるのか?」
「あっ、私、ここ来る
途中のあの店のなら
持ってるかも....」
ゴソゴソと財布の中を
いじる直を見ながら、
秋山の頭がもう少し
働く。カラオケの方が
広いから距離を保てる
けど、カラオケの方が
閉ざされた空間だ。
―マズイ。
「おい、やっぱり
カラオケで二人は
マズイ。お前の呼びたい
ヤツ、出来るだけ呼べ!」
「ぇ、マズイって何
ですか?でも、カラオケ
なら人数多い方が楽しい
ですよね....、ホントに
呼びますよ?」
イマイチ納得いかない
彼女だったが、彼女なり
に納得して、数人に
メールしてみた。
そして、こんな時間に
いきなり誘われても
カラオケまで駆けつけて
くれた、アツい二人は。
「フクナガさん〜
アカギさん!ありがとう
ございます!!」

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