story

□恋愛という世界
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手に取ったのは、
最近発売した少女向けの月刊誌。
たくさんの恋愛作品が載ってる。
こんな風に読む分には、
恋愛を楽しめる。

これで満足出来る内は、
自分は幸せ者だ―
なんて思ってたら。
「こんな夜中に一人で
何してんの。」
偶然自分を見つけたらしい、
秋山に声をかけられて、
慌てて雑誌を置いた。
「あ、秋山さん、偶然ですね!
私、ちょっと外に出ようと
思って、来たんです。」
軽く答えたけど、
秋山に重く眉を
ひそめられて、
「こんな時間だぞ」
と注意された。
「特別買う物ないなら帰るぞ」
「え、」
「送るから。」
相変わらず秋山さんは
温かいな―なんて
ぼんやり思いながら、
素直に送ってもらう事にする。

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