story

□幸せの庭
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「誰がって、やっぱり家族じゃないか?
家の話だし。
何歳の舞台かわからないけど、
母親がいたなら、
行きたくても炊事で
火を使ってて手が
離せなかったんだろ。
父親がいたなら、
丁度迎えに行こうと
思った頃だったんじゃない。
人って、愛されて生まれたワケでしょ?
しかもナオだし。
迎えに行こうと
思われてたよ、
絶対。」
直は聞き終わってから
しばらく秋山を見つめた。
彼は自信に満ちた目をしてる。
自分を、自分を取り巻く愛を
確信してくれてる。
―そして追い打ち。
「舞台が今時期で、
家にいたのが俺
だったら、タバコを
吸いつくす前だったのかも。
一本終わらせたら、
すぐ行くんだけどさ」

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