story

□素直じゃない二人
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「....怒ってる?」
珍しく秋山が彼女の
顔色を伺う。妙な気分に
させられて、直は返事が
出来ない。そうしている
と、彼が擦り寄って
きて、思わず声が出た。
「わ、秋山さん」
「ごめん、強引だった。
それにあんなに何回も、
しつこかったよな。」
「....」
こんなに弱々しい彼を、
初めて見た。少し可愛く
て、直の機嫌はすぐに
直った。それでも、この
優位に立っている状況が
案外気持ち良くて、機嫌
の良さを隠して言う。
「今度は気をつけて
下さいねっ」
少しニヤけた顔をして
言ってしまった。
もちろん秋山も気づく。
「.....このっ」
着たばかりの彼女の服を
はだけさせて、くすぐった。
「あーっちょっとっ
あははっ」
「ははっ」
結局、服は脱げて、
二人ともまた裸。
昼間までこうして
じゃれ合って、
素直に気持ちを
わかち合ったのだった。



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