story

□もう引けない
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恋愛初心者の直なりの
不安。けど、並べられた
彼女の体の変化は、
どれも秋山にとって特別
な愛しいもので―
「嫌じゃない。俺だって
俺だけの知ってるナオが
増えて嬉しい。本当は
もっと、いや、全部
知りたい。全部、俺だけ
のものにしたい。
最後まで」
愛しさと欲求でいっぱい
になった、秋山が告白
した。直は、少し
うつむいたけど、小さく
うなずいた。
「本当に良いのか?
今だよ。最後まで。
痛くても、やめられない
ぜ。」
「はい。私だって、
秋山さんにして欲しい
です。あ、今って言って
も、お風呂は入んなきゃ
いけないんですよね?」
「そんな余裕ないよ。」
急ぎ足で彼女の手を
引いて、ベッドへ押し
倒す。
「秋山さん、私、きたな」
「それも知りたい。
俺がキレイにするから....」
彼女の体なら、全部
受け入れたい。自分の
色に塗り替えたい。
「秋山さん」
「ナオ」
二人が名前を呼び合って
から、それからは、短い
悲鳴と息しか聞こえ
なかった。それは、
やっと二人が全部
知って、安心出来た、
大切な時間の中のもの
だった。



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