story

□酒は飲んでも飲まれるな7
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ゲームの時と同じくらい
必死に訴えた。
そうしたら、大きな手が
差し出された。




「今、しっかりしてる
意識でオレの手にお前
から手を重ねて。」




もう、オレも意地を
張るのが限界だった。
でも少しくらい意地悪
してやらないと、気が
済まなかった。
だから、あの日の
やり直しを少しだけ
やらせてみる。
コイツはおずおずと
オレの手に触れると、
緊張してまっすぐに
なっていたキレイな指
を、ゆっくり手の甲
に沿わせた。
「......これだけでも、
もう胸がいっぱいです」
もう許して下さい、と
続けたコイツが愛しい。
....許してやるか。
続きはこれからの
付き合いの中で待って
やる事にして、まずは
返事。

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