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外堀は埋められていました。2



「…旦那ぁっ!!!」

俺様は救世主を見つけた。

ようは一緒にお昼を食べさえすれば問題はないのだから(多分)、旦那がいれば破廉恥行為は避けられる!!筈!!


「おぉ、佐助か!む?そちらの女子は…」


…え ちょと 待て


なんでお得意の破廉恥っ!!!が出ない訳?


今天使ちゃんは俺様の腕にしっかり抱き着いてて、おそらく他人から見たら腕にあたって押し潰された胸が見える筈。

そんな代物を見て旦那が叫ばないはずはない、のに、


嫌 な 予 感 !!


「天使殿ではござらぬか!息災でござったか?」


知り合いかよ!!
え…なんで俺様知らない訳!?え 意味わかんない


「はい!天使は元気です!幸村さんも元気一杯のようでいらっしゃいますね!」

「うむ!某はいつでも元気でござる!」

「あの、私、佐助せんぱいと一緒にお昼が食べたいんです!ご一緒してもよろしいですか?」

「無論!大歓迎でござる!…しかし今日はお館様にお呼びだしを受けている故、某は失礼するでござる、これにて!」

「えええええ旦那ぁっ!?」

「佐助、くれぐれも粗相の無いようになっ」

「えっ」


言いたい事を言うだけ言って、おぉやかたさぶぅあああああああと叫びながら旦那は行ってしまった。

つか 粗相の無いように て なに ?


「ふふ、直接お会いするのは久し振りでしたが幸村さんは相変わらずのようですね!」

「え…うん…えとさ、旦那とはどういう繋がりなの?俺様天使ちゃんの事知らなかったんだけど」

「私は存じてましたよ!いつも幸村さんが自慢していましたから。
…あー、私空手の○○流の本家の娘なんです。
それで幸村さんのお父様とうちのじい様が仲がよくて、幸村さんはお父様に連れられてうちに来て、小さな頃からよく遊んでいたんです」


遊びと言っても殺し合いに近かったですが。


「…へ、へー、そうなんだ」

「幸村さんの女への苦手意識は私のせいかもしれません…、皆女は私のように全力で戦っても平気なものと、幼い頃は思っていたようですから」

「へ、へぇ…天使ちゃんそんなに強かったんだ…あはは…見えないね」

「よく言われます…今でも素手なら幸村さんより強いですよ〜うふふ
幸村さんてば、私のことは女と思っていないようですね!」

「あはは…それで破廉恥って叫ばなかったんだ…?どうみても女の子なのにねぇ…?あは…」

「やぁんありがとうございますせんぱい!」


ってそれどんな化け物!!??


素手なら勝てるってその口振りだと素手なら勝率十割って感じですよお嬢さん!!??


…それ 俺様より強くね?


ちょちょちょちょ

これは…俺様の貞操の危機…笑えないんですけどぉおおおお!!!!

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