Novel

□クワトロの嫉妬
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2人は何度かお互いの部屋を行き来し、愛を深め合っていた。
昨日の夜、カミーユはクワトロの部屋にハンカチを忘れていったのだ。
それを返そうと、クワトロはカミーユを探していた。

「カミーユはどこだ…?」

クワトロはカミーユを見つけた。

「……あれは!?」







クワトロが見たのは、トーレスとサエグサがカミーユを囲んでいる光景だった。

「おいカミーユ、お前本当に可愛い顔してんな。」

「俺たち、戦争ばっかで疲れてんだよ……
たっぷり可愛がってやるからさぁ。」

「や、やめろ!!」

トーレスがカミーユを押さえて、
2人でカミーユを虐めようとしている。
カミーユは嫌がっている。




愛しいカミーユのピンチに、クワトロは駆け出した。

「何をしている!!」

「ヤベッ」

トーレスとサエグサは逃げて行った。



クワトロは優しくカミーユの肩をさする。

「大丈夫か?何もされてないだろうな…?」

「ありがとうございます、大丈夫です。」

クワトロは何も言わず、
カミーユをきつく抱き締めた。
その細い身体に、クワトロは
(私が守ってあげるからね…)
と心の中でつぶやいた。

「大尉…誰か来たら…」

「カミーユが他の男に触られるのを見るだけで、
私は気が狂いそうなほどだ……」

カミーユは、自分の上から降ってくるクワトロの低い声にドキドキした。

「こう見えて私、独占欲が強いものでね。」

クワトロは微笑した。

「大丈夫ですよ、僕はどこにもいきません。」



ブライトの放送が入った。

「総員戦闘配置に付け!!」


「じゃあね、クワトロ大尉。」

「あぁ。今日も頑張ろう。」

カミーユはドアへ向かった。

ドアを閉める前、カミーユは立ち止まって
ドアから顔をちょこっとのぞかせた。
クワトロはその恥ずかしがりながらの仕草に、胸がドキッとした。


「後で……キスしてくれる?」

「もちろんだ。」

クワトロは優しい笑顔で約束する。
2人は別れた。
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