雑SS

□夏だから
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土方は隣で無心にスイカを貪る銀時を見ながら思った。エロい…
最初はスイカごときで笑顔を見せる奴が可愛いとか思っていたが食べ始めてから食い方がいちいちエロく見えて仕方がないのだ。
口に付いた汁を赤い舌が舐め、掴む手から腕へと流れるのを舐め上げる。しかも伏せ目がちに行われるそれが事情の銀時を思い起こさせ身体が熱くなりそうで土方は慌てて頭をふり考えを散らす。

「何やってんだ?」
「い、いや、何でもねぇ」

明らかに同様している土方を横目で疑いながらも食べ掛けのスイカにまた歯を立てる。シャリシャリと爽やかな音に程よい甘味がたまらない。

「………」

無言でいまだに口を付けずに手の中にあるスイカを見下ろしている土方。甘いものが凄く嫌いなわけでもないだろうに何故食べないのかと疑問に感じた。
皿の上に並べたスイカは殆ど銀時の胃の中に収まり残りは土方の手にあるそれだけ。

「おーぐし君」
「…!だから俺はひじっ」
「いただき!!」

さっと銀時が土方の手にあったスイカの真ん中にかじりつく。一番スイカで甘いのは中心の部分。

「なッ、うわっ」

突然の行動に土方は驚きのあまりに手を滑らせてスイカを腹の上に落としたのだ。衝撃で汁が胸の方まで飛び赤い水の跡が残る。

「銀…テメェなぁ…」
「あ〜ぁ勿体ない。って土方が驚き過ぎなんだよ」
「いきなりだったら誰でも驚くもんだ」
「…ビビりだもんね」
「何か言ったかコラァ」
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