ハヤテのごとく!小説 《頂き物3》
□第6話 立てるもの・潰される者・守るべき者
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篭城事件があってから初めての登校日。学校に向かうヒナギクの元にハヤテが現れた。
「おはようございます。ヒナギクさん」
「あら、おはよう、ハヤテ君。ナギは今日も来てないの?」
「はい、お嬢様はあんな強盗の侵入を許すような所に行けるか、と言って・・・」
ハヤテは途中で言葉が止まり、ため息をついていた。
「まああの子らしいわね。絶好の言い訳ができたんだから」
「それはそうと、大変でしたね、ヒナギクさん」
ハヤテが言う大変な事とは当然あの事件の事だ。
「まあ、大変だったけどみんな無事だったし、松元のおかげで早目に解決したしね」
「・・・え?」
ハヤテはヒナギクの言葉に疑問を持った。
「松元さん・・・撃たれてケガしましたよね?」
「まあ、あまり好きな奴じゃないけど、アイツのおかげで助かったのは事実だしね」
「どういう事ですか?松元さんは人質の中で唯一人撃たれたと聞いていますけど?」
ハヤテは何か違う事を言っている。一体どこからそんな話を聞いたのか。ヒナギクはハヤテを問いただした。
「ハヤテ君、何か違う事を言っていない?松元は教室に突入して犯人達を取り押さえたのよ」