ハヤテのごとく!小説 《頂き物3》

□第9話  暗闇を転がり続けた青春を送った者同士
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 生徒会長選の翌日。

「本当にいいのか?今回の事は元はといえば全部俺の責任だぞ」

「いいわよ。だからこそ直接説得してもダメじゃない。今回の事はみんなよくは思っていないんだから」

「わかった。それじゃあどうにもならなくなったら呼んでくれ。教室で待っているから」

「うん、わかった」

 そう言って2人は別れた。ヒナギクはこれから生徒会のメンバーに松元に頼まれた事を説得に向かった。しかし事はそう簡単にはいかない事はヒナギクもわかっていた。

 生徒会室には愛歌、千桜、泉、美希、理沙がすでに来ていた。

「会長、とりあえずどうするのですか?来週には新しい執行部を発足させなければいけませんが」

 愛歌が切り出してきた。

「まあ、全員2年生だからそのままだな。ヒナも連続で会長になったことだし」

「しかし松元君も余計な事をしてくれたもんだ。あやうく完全無欠の生徒会長がいなくなるとこだった」

「その事だけど、みんなに頼みがあるの。日比野さんを生徒会に迎え入れてくれない?」

「なんでそんな話になるのですか?一歩間違えば落選していたのですよ。その相手を生徒会に入れるなんて、どういう事なんですか?」


「でも1年生が入ればなんでも押し付けられるな。なにしろ我々には後輩がいないからな」

「しかし何か頼りなさそうな子だ。逆に仕事が増えてしまうのではないか?」

 千桜、理沙、美希が立て続けに言ってきた。

 
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